蒙霧升降(ふかききりまとう)

「蒙霧升降」は「立秋」の末候(8/18~22)。深い霧があたりに漂って、夏の衰えを感じさせるの意。

 昨日(8/19)は、先輩のご葬儀。享年80歳。若い頃からずっとお世話になった。最近は年に一度のOB会でお会いするだけになっていたが、「頭がいいやつばかりになると会社はおかしくなる。君ぐらいが丁度いいんだよ」といつも激励された。

 かりそめの感と思はず今日を在る我の命の頂点なるを(窪田空穂)
 s-クリスマスローズ20170820

 死に顔は誰にもみられたくなしと思ふにいつも列車に眠る(草田照子)
 s-赤い花②20170820

 隣町まで雷鳴が近づいて、鉛筆が濃く匂つたやうな(岡部桂一郎)
 s-ブルーベリー20170820

 あしびきの山の夕映えわれにただ一つ群肝(むらぎも)一対の足(佐佐木幸綱)
 s-ニラ20170820

 身を繋ぐ何のなければ夏穂草さやる素足の痒くてならぬ(佐伯裕子)
 s-ネムノキ20170805

 今日は洗濯・掃除・床屋・買い物。さて、これから「真さば」を胡麻ダレで頂きながら、ちょっと一杯。
 皆さま、お健やかにお過ごし願います。

寒蝉鳴(ひぐらしなく)

「寒蝉鳴」(8/12~17)は24節気「立秋」の次候。文字通りの意。夜明けに聞くひぐらしの合唱は神秘的。

 8/13、14はいわきへ。13日は母と兄弟&その伴侶と会食。それぞれがお気に入りのお酒を持参し、相互にプレゼント。90歳近い母も「中ナマ」を半分ほど飲む。いつもなら2時間ほどで空けるのだが、ちょっと酒量が落ちたかな。
 14日は高校の同級生ビッキさんの山学校で、飲み会。宮城県角田市、東京・杉並在住の同級生も参加。ビッキさんの奥様のお手料理をいただきながら、ビール、日本酒、焼酎、ウィスキー(72度!!)・・・。
 今回の写真は全て14日撮影。あいにくの天候だったが、コンパクト・デジカメはとにかく明るく撮れる。以下の5枚は雨の田人路の山中で、あとの2枚は妻の実家の庭で。

 八月は千万の死のたましずめ夾竹桃重し満開の花(山田あき)
 s-コバギボウシかな20170814

 騒然と明るき街や八月を負の月とする意志の混濁(野村久雄)
 s-ヤマジノホトトギスかな20170814

 原爆忌おだやかに過ぎ列島に鮮血のごと湧く百日紅(富小路禎子)
 s-なんとか草④20170814

 火をたくはかく鮮しき濃き時間餓鬼に供うる飯を炊きたり(玉井清弘) 
 s-なんとか草③

 迎へ火はしづかに消えて真向ひの闇よりほのかに稲の匂ひす(高橋俊之)
 s-キツネノカミソリかな20170814

 草花描く岐阜提灯の夕風に揺るれば今し夫来たまふや(星野五百子)
 s-オクラ20170814

 暦には立秋とある今日の午後黍の葉鳴らす風吹きいでぬ(筏井嘉一)
 s-ダリアかな20170814

 たまゆら世も人もはた我もあらず山うづむる柑橘の花の香にひたり(佐佐木信綱)

 このところ涼しい天気が続いていますが、ご油断召されるな!! どうぞ、お大事に。

涼風至(すずかぜいたる)

 「涼風至」は24節気「立秋」の初候。立秋(8/7)を迎え、暑い日が続く中、時おり涼しい風が吹く頃の意。

 s-蓮20170805

 しばらくインターネット環境が不調だったが、本日解決。もうひとつの問題は、春日部の内牧公園のような、毎週のように歩いても四季折々の草花が次々と姿をみせてくれる里山的な場所がまだ見つからないこと。遠くまで続くレンコン田の真ん中から筑波山を望んで嘆息している。
 
 超ノロノロ台風は困ったものですね。皆さま、立秋も過ぎました。もうひと頑張りです。

土潤溽暑(つちうるおうてむしあつし)

「土潤溽暑」は24節気「大暑」の次候(7/28~8/1)。このころ、蒸し暑さも極みを迎えるの意。

 さて、昨日も今日も薄曇りで、写真を撮るには光量不足。今回の写真は、7/19のいわきの農家の庭先で撮ったもの。こちらも光量不足の感あり。

 布施英利『人体 5億年の記憶 解剖学者・三木成夫の世界』(海鳴社)を読んだ。この本は、解剖学者・三木成夫氏の教え子の布施英利氏が、三木氏の業績を紹介する形となっている。以下、「」内は布施氏の要約。『』内は三木氏の発言・著述。三木氏は、胎児の顔の日々の変化を詳細に観察した。

 「人類の進化の歴史において、海の中で暮らしていた魚たちが、両生類・爬虫類へと進化して「上陸」していくが、その1億年にわたる生命のドラマと同じことが、胎児の顔の変化において、再現されているというのだ。胎児の世界とは、『30数億年の生命進化の圧縮』なのだ。」
 s-百合20170719

 まずは、受胎32日目。三木氏は『魚の面影』と言っている。
 『真一文字に裂けた口」と首すじに深く刻まれたエラ孔の列』。『そこにはまぎれない「鰓裂(さいれつ・えら)の形象が鮮やかに浮かび上がっている。横一文字に裂けた口につづいて右四条、左五条がそれぞれ識別される。』
 『おれたちの祖先は、見よ! この通り鰓をもった魚だったのだ・・・と、胎児は、みずからのからだを張って、そのまぎれもない事実を、人びとに訴えようとしている。』
 「さらに手の形を見ると、そこに指はなく、まさに『魚の鰭(ひれ)』である。」
 s-ウリ科20170719

 「続いて、35日目の胎児の写真を見ると、『ここからは次第に両生類カエルの面影が浮かび上がってくる』、つまり、35日目の胎児は両生類なのだ。」
 s-百合②20170719

 「36日目の胎児をみよう。そこには『爬虫類の面影がある。魚から両性類を経て、胎児はどうやら上陸したようです。そうです。まさに、この36日にそれまで魚の心臓だったものが、その中に隔壁ができて、右と左に分かれるのです。』」
 s-黄色の花20170719

 『次は38日。ここではもう毛ものの面影を見ずに済ますことはできないだろう。まさに、狛犬の鼻づらです。ここではもう哺乳類の面影がそこはかとなく漂っています。』
 『さて、これで32日から38日までの胎児の顔を見てきました。そこには、古代デボン紀の魚の時代から、中生代初頭の獣形爬虫類の時代にいたる1億年を越す"幻の上陸劇"の再現が見られるのです。1億2千万年がそこでは1週間で経過しているわけです。』
 s-赤い花20170719

 昨日の晩は、最近退社した友人が遊びに来てくれて、神立駅近くの「○○食堂」へ。昔の駅前食堂そのまま。ある日の昼の日替り定食は、鯖焼き+野菜のお浸し+香の物+ごはん大盛り+味噌汁+コーヒーで650円。元気も愛嬌もたっぷりのご婦人3名が主力選手。友人は「ちょっと一杯セット 950円」を選択。ビール、焼酎、日本酒のいずれか1杯と肴が5種ほど。肴が5種もついていたら1杯では済まず、2杯、3杯、4杯、5杯と進むこと必定。
 我々もお店の作戦通りビール・ハイボール・焼酎と進み、仕上げにちょっとだけ日本酒。3時間ほどで散会。一人3,000円ほどであった。感謝感謝。 
 一夜明けて、本日は朝5時半から昨夜の痛飲を反省しつつ・・・約1時間歩いた。皆さま、お健やかにお過ごし願います。

鷹乃学習(たかすなわちがくしゅうす)

「鷹乃学習」は「小暑」の末候(7/17~22)。梅雨も明けて、鷹の雛鳥も羽ばたきを始める頃の意。

 浴槽をさかさになって洗ひゐるこのままかへらうあたたかい海へ(福井和子)
 s-レンコン田の向こうに筑波山20170717
 鶴沼公園近くから筑波山を望む。

 ガスレンジをまめやかに今日は磨きをり生きる意志などとは別のことにて(斉藤史)
 s-向こうまでレンコン田20170717
 これは別の場所。向こうの家並みまでレンコン田が続く。

 ほっとけばよかった物を片付けて肝心のときにゆくえの知れず(高橋禮子)
 s-亀城の櫓20170717
 土浦城、別名亀城(きじょう)の櫓。

 熱帯雨林より来しやうな男ゐて涼しげに夏の庭掃きはじむ(日吉那緒)
 s-土浦城地図20170717
 亀城は平城。幾重にも巡らせた濠を固めとする水城の由。

 あかつきのガスに点火すぽ・ぽ・ぽ・ぽと火の子神の子輪になって踊る(小島ゆかり)
 s-亀城のスダジイ201710717
 亀城のスダジイ。樹齢推定500年、胸高周7m、樹高16m、枝張り21m。

 階段の掃除終えきし少年に河は語れり遠い街のこと(寺山修司)
 s-のうぜんかずら20170717
 凌霄花。

 生ごみでも捨てて来てよと妻の言ふ掃除機さげて近づきながら(金子貞雄)
 s-むくげ20170717
 木槿。

 ああああと声に出だして追い払うさびしさはタイル磨きながらに(阿木津英)
 s-久松医院のクロガネモチ20170717
 亀城の近く。久松医院のクロガネモチ。樹高10m。

 長二さんする筈も無い掃除などするから子供作文に書く(東長二)
 s-西蓮寺大公孫樹①20170717
 西蓮寺(さいれんじ)。山百合展の幟に誘われて訪問。公孫樹や桜の名所とのこと。

 アイロンの熱きくちばしワイシャツに押し当て唄ふ〈遠くへ行きたい〉(栗木京子)
 s-西蓮寺の大公孫樹②
 公孫樹は2本あり、樹齢推定1千年、樹高は25mと27mの由。

 しあわせのかかる形か日の中にあまたを干して祝祭のごと(田井安曇)
 s-西蓮寺の聖徳太子像20170717
 イケメンの聖徳太子。4頭身?がフィギアっぽい感じを醸し出している。

 つまり雑巾しぼるおと聞いた途端に世界がかわったのだ(香川進)
 
 今日行った亀城のすぐ近くに「土浦小学校」がある。校舎の壁面に『祝大関昇進 高安関 平成13年度土浦市立土浦小学校卒業生』と掲示されていた。市内の飲食店では稀勢の里と高安の写真や手形をよく見かける。
 あれ、 いま高安が2敗目を喫してしまった(´;ω;`)。 ガンバレ 高安   皆さまもお健やかにお過ごしください。

 
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kantarou+4

Author:kantarou+4
週末の近郊里山徘徊を楽しみつつ、足腰の衰えを防止しています。読書やドライブも好きです。

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