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秋風に置く白露の飽かずのみ相見るものを月をし待たむ (大伴家持)

 今回も短歌は『現代短歌集成』(角川学芸出版・2009年11月刊)から。作者名のあとの数字は西暦の下2桁で発表年を示す。

 山茶花はゆふべの雲にしろたへの花まぎれんとして咲きゐたり (佐藤佐太郎・75)

 s-サザンカ20191031
 今年の春に赤白各50本植えた山茶花(サザンカ)のうち、10月下旬、先ず八重の白花が咲き始めた。思っていたよりも花が大きい。
 「山茶花」は中国語でツバキ類一般を指す「山茶」に由来し、その名は本来の読みである「サンサカ」が訛ったものと言われる。もとは「さんざか」と言ったが、音位転換した現在の読みが定着した。(Wikipedia)

 秋の土しづかに菊を咲かしめよ天地(あめつち)澄むと思ふ朝なり (馬場あき子・85)

 s-キク20191107
 この写真から9枚目の柿まではご近所の畑で撮った。畑の一角で花々を育てている方が多い。

 菊畑に鋏の音のいつまでも鳴り夕靄は谷田(やつだ)を埋めぬ (大野誠夫・65)
 
 s-キク③20191107
 菊の写真が4葉続く。キク科の植物は被子植物のなかでは最も繁栄しているものの一つで、世界中に2万種以上が自生している。日本には350種ほどが自生し、帰化植物150種がある。漢字「菊」の下部は、手の中に米を丸めて握った様を表し、それに草冠を加えて多くの花を丸めて握ったような花(球状花序)を示す。(Wikipedia他)

 朽ちかけし垣根にすがる嵯峨菊のさび色重く冬の影帯ぶ (児玉喜子・04)
 
 s-キク②20191107
  
 10月11日以来のブログ更新となった。12日の台風19号、その後の大雨でいわき市内各所で被災。還太郎も数回ボランティア活動に参加。市内・県内はもちろん、大分、岡山、大阪、千葉、茨城から来てくださった皆さんと一緒に作業する機会があった。

 道の駅の駐車場で車中泊しながら長期で活動している方もおられるし、茨城県最南部の取手市から毎日往復しているという方もおられる。岡山から来たという青年は、「現在失業中で暇なんです。郡山に行こうかと思ったけど、いわきは人手不足が深刻とネットで知ったので来ました。何日か活動したら次は南相馬かなと思っています。」とのこと。
 
 ボランティアに参加された皆さんは、老若男女を問わずとにかく熱心に働く。うまい冗談を連発するおじさんは、「笑いながらやっていると疲れないんだよ」と。高齢独居の被災者は自分では何もできずに途方にくれていたと言い、作業が終了すると涙を流して何度もお礼を言われた。これが見捨てておかりょうか。 いずれは我が身。引き続き活動しようと思っている。

 逝く秋の夜長の独り菊の香に誘はれて舞ふひとりの舞を (佐佐木由幾・89)
  
 s-キク④20191107
 そんななか10/28から3日がかりで、何も作っていない畑3枚に銀杏15本、すもも2種17本、梅4種30本を植えた(正確に言うと、植えたのは植木屋の松吉さん、私は補助作業)。雑草退治ばかりではつまらないし、野菜は手間がかかるので果樹にした次第。

 強風に雲はらわれてふかぶかと立冬の空ひかりを蔵す (後藤美子・09)

 s-何かな②20191107
 調査中。因みに今年の立冬は11/8。

 根岸鍵屋に熱燗舐(ねぶ)りそののち男おみなや今日一の酉 (久々湊盈子・96)
 
 s-なにかな20191107
 クレオメ。南アメリカ原産の宿根草。蝶が飛んでいる姿を連想させることから、和名は「西洋風蝶草」。今年の「一の酉」は11/8。

 末法の世のその終りなどと言ひながら立冬の日の午後あたたかかりき (長沢美津・85)

 s-朝顔類20191107
 西洋朝顔のへブンリーブルーかな。

 水薬の表面張力ゆれやまず空に電線鳴る十一月 (穂村弘・90)
 
 s-朝顔類②20191107
 花芯にLEDライトが仕込まれているかのよう。

 そののちを撃たれたる熊が映りをり柿の木に実をもぎゐるところ (花山多佳子・06)

 s-大きな甘柿20191107
 柿。

 黄なる柚今年も多(さは)に実りしや亡き母の里いまもまぼろし (鈴木英夫・88)

 s-ユズ20191107
 ここからは@還太植物園。今年もユズがたわわに実った。

 つはぶきの丸葉の光沢(つや)よ人生はただ死体への道には非ず (高野公彦・03)

 s-ツワブキ②20191107
 石蕗(ツワブキ)。名前の由来は艶葉蕗(ツヤハブキ)、つまり「艶のある葉」から転じたという説がある。兵庫県の津和野の地名は「石蕗の野(ツワブキが多く生えるところ)」が由来となっているという。 (Wikipedia)

 ピロリ菌除去のための服薬で、10/31から7日間断酒。1週間も酒抜きなんて何十年振りだろう。スタート前は、初日の晩から挫折するのではと案じていたが、なんなく完遂できた。イライラすることもなく、眠れないということもなし。ウイスキーのハイボール1缶+夏は焼酎のロック、冬は同お湯割りを何杯かという生活を何年も続けているのにどうして❓ とにかく \(^o^)/。

 潮入りの川音(かはと)高きに生い立ちて石蕗(つは)の花咲くひとり濡れつつ (中嶋みさと・00)  

 s-ツワブキ20191031

 旧居のあとさまよふわれの外套にとどまれよ山茶花のはなのひと片(ひら) (木俣修・64) 
 
 s-サザンカ②20191107
 サザンカ再登場。蕾の外側は赤いが、開くと白花。

 紅療治(べにりょうじ)の看板古りてこのあたり早や山茶花の散りそむるころ (吉田正俊・75)

 *「紅療治」=大正期に流行した民間療法。中国渡来の古法と称して、紅花の絞り汁を錫の容器に蓄えて飲用し、もしくは頭部その他の患部へすこんで治療した。(知恵袋)

 s-サザンカ③20191107
 100本のサザンカが咲き揃ったら、さぞかし美しかろうと期待している。

 今回のブログは昨日(11/7)から作成しているのだが、今日もボランティアに行ったら、4人のグループで活動ということになった。自己紹介しあってビックリ。北海道(稚内)、愛媛県、大分県、そして私が福島県。北海道、本州、四国、九州が勢揃い。事務局が出身地を確認してグループを作っているわけではない。全くの偶然。皆さん、ネットなどでいわき市がボランティア不足と知って来てくださったとのこと。感謝、感謝。 

十月 之具礼能常可 吾世古河 屋戸乃黄葉 可落所見 (大伴家持)

 十月(かむなづき) 時雨の常か 我が背子が 宿の黄葉(もみちば) 散りぬべく見ゆ (大伴家持)

 今年のタイトルは万葉集から。「十月の時雨の常なのでしょう。あなたのお宅の黄葉が散りそうですね」の意。

 今回も短歌は『現代短歌集成』(角川学芸出版・2009年11月刊)第3巻『自然詠』から。作者名のあとの数字は西暦の下2桁で発表年を示す。

 われよりも肌あたたかき鳥類をねむらせて夜の森を吹く風 (荻本清子・66) 

 s-イヌガラシ20191009
 今回の写真は、10/9の朝の農道散歩で撮ったもの。犬芥子(イヌガラシ)。芥子菜(カラシナ)に似ているが食べられないので、イヌガラシ。役に立たない雑草には「犬・・・」という名が付けられているものが40種ほどある。愛犬家、激怒もの。

 撃たれたる小鳥かへりてくるための草地ありわが頭蓋のなかに (寺山修司・71)

 s-エノコログサ20191009
 エノコログサ。花穂が犬の尾に似ていることから、犬っころ草が転じてエノコログサという呼称になった由。(植物名の由来は殆どWikipediaによる。)

 赤き実を残らず食(は)みて小鳥らの楽しく山に帰り行きしや (高安国世・84)
 
 s-カントウヨメナ20191009 (1)
 関東嫁菜(カントウヨメナ)。優しげな花を咲かせるため「嫁」の名がつく由。ただ「夜目菜」という説もある。関東嫁菜があるなら、関西嫁菜があるのかと問われれば、それはない。ただ、中部・東海以西~四国・九州に咲く「ヨメナ」はある。カントウヨメナは「葉は比較的薄く光沢なし」、ヨメナは「葉が厚ぼったくて光沢がある」由。

 とりつく樹定めし鳥が空中に羽根の力を抜くかたち見ゆ (花山多佳子・85)

 s-キクイモ20191009
 菊芋(キクイモ)。菊に似た花をつけ、地中に塊茎(芋状の塊)を作る。

 いにしへは鳥なりし空 胸あをく昼月つひに孵(かへ)らぬを抱く (水原紫苑・89)

 s-サクラタデ20191009
 桜蓼(サクラタデ)。

 病むひとの逝きてうつそ身くるうまで音に鳴く禽を胸に棲ましむ (濱田陽子・91)

 s-セイタカアワダチソウ20191009
 背高泡立草(セイタカアワダチソウ)。ブタクサと混同され、花粉症の原因だと言われるが濡れ衣。

 夕空を一羽截(き)りゆく鳥つぶてくきやかにみどりの稜線はあり (武川忠一・92)

 s-チカラシバ20191009
 力芝(チカラシバ)。非常しっかりした草で、引き抜くにも刈り取るにもやっかい。ひきちぎるのに力がいることから「力芝」。

 水銀灯ひとつひとつに一羽ずつ鳥が眠っている夜明け前 (穂村弘・92)

 s-ノボロギク20191009
 野襤褸菊(ノボロギク)。野に生えるボロギクの意。見たまま。

 鳥栖(す)まぬ巣箱の夜明け鳥栖まぬ巣箱の日ぐれ冬至のひと日 (柏崎驍二・94)

 s-ハキダメギク20191009
 掃溜菊(ハキダメギク)。牧野富太郎が世田谷の掃き溜めで発見したので、この名がついた。

 鳥の目はまどかなれどもものいはずくいくいと見て見ぬふりをする (今野寿美・95)

 s-ハハコグサ20191009
 母子草(ハハコグサ)。春の七草のひとつである「御形」(ごぎょう)がこれ。花期は4~6月であるが、冬の水田にもよく出現する。新芽がやや這うことから「這う子」から訛ったのではという説もある。

 しののめの薄くれなゐにほのぼのと鳥が鳥呼ぶこゑ柔らかし (武下奈々子・95)

 s-ヒメジョオン20191009
 姫女菀(ヒメジョオン)。「姫」は「小さい」、「女菀」は「中国産の野草」を示す。

 暮れあしを早める鳥の影は増しいちもくさんの森のふところ (村山美恵子・98)

 s-ミゾソバ20191009
 溝蕎麦(ミゾソバ)。溝や用水路、小川などの縁に生えていて、その見た目が蕎麦に似ているから。

 ゆふぐれの鳥さけびつつ生きてゆく途上の孤独まぎれもあらず (柴英美子・02)

 s-ミゾソバ②20191009
 同。

 私を見ながらたつぷり歌ふ四十雀ありがたう奥さんによろしく (石川不二子・08)

 s-葭の穂20191009
 葭の穂。

 前々回のブログ(9/26号)で、芙蓉の花に付いている虫の一つを「カメムシかな? 調査中」とした。その後、ネットや下の2冊で調べるも不明。かくなる上は『日本原色カメムシ図鑑』(全3巻)を買うしかないかと思ったが、Amazonで見ると全巻で3万円以上・・・。断念。市内で一番大きい「いわき総合図書館」に問い合わせると蔵書しているとのことで、片道25kmのドライブ。3巻を2回眺めたが、見当たらない。「もしかして新種 ? 」 (*_*; ・・・。そんなわけないか。引き続き調査。

 s-くらべてわかる甲虫  s-カメムシ博士入門

 台風19号でどんなことになるのか、最近の天候は凶暴化しているので、今日(10/11)の上京の予定はキャンセル。

 皆さまも、くれぐれもご注意願います。 
 

虚蝉之 代者無常跡 知物乎 秋風寒 思努妣都流可聞(大伴家持)

 うつせみの世は常なしとしるものを秋風寒(さむ)み偲(おも)ひつるかも

 今年のタイトルは『万葉集』から。 「この世ははかないものだと知ってはいますが、秋風が寒く、(妻のことを)思い出します」の意。この歌は天平11年(西暦739年)の作。ひと月前に奥様を亡くしている。 

 今回の写真は全て還太植物園。(これから出かけるので短歌はお休み。)

 s-ヒガンバナ20190924
 ヒガンバナ。

 s-トキワハゼ20190924
 トキワハゼ。

 s-トキワハゼ群落20190924
 同群落。

 s-スミレ20190924
 スミレ。もう花期の終盤かな。

 s-アオシソ20190924
 青シソ。
 
 s-フヨウ②20190924
 フヨウ。

 s-フヨウ20190924
 フヨウ。フヨウの花には来客が多い。 

 s-コフキコガネムシかな20190924
 コフキコガネムシかな。 コアオハナムグリかな。(9/30訂正)

 s-コハナグモ20190924
 コハナグモ。もしかして「人面蜘蛛」 ?

 s-カメムシ20190924
 カメムシだと思うが、調査中。 植木屋の松吉さんとS先輩から、「クロウリハムシ」とご教示あり。
 
 s-ケムシ20190924
 こんな来客も。種名は調査中。(ケムシ・イモムシ図鑑を発注済み)
 『イモムシとケムシ・チョウ・ガの幼虫図鑑』(小学館・2019年5月第2刷発行)で調べたが、フタトガリアオイガかな。生息地は関東以西となっている。ただ、食草の葉の表で見られること、フヨウやオクラなどを好むこと、そして体の模様などから推定した。
 
 この図鑑は約1,100種を掲載。75分のDVDも付いている。(9/28、追記)

 s-img050 (2)

 s-イチモンジセセリ20190924
 イチモンジセセリ。

 s-ベニシジミチョウかな20190924
 こちらはマルバハッカへの来客。ベニシジミチョウ。

 s-ベニシジミチョウ②20190924
 同蝶の側面。

 s-ナツメ20190924
 ナツメ。数十個も実をつけたのでナツメ酒を作ろうかなと。

 s-スダチ20190924
 スダチ。植木屋の松吉さんが「還太郎さんの焼酎用に」と2本植えてくれた。

 s-ザクロ20190924
 ザクロ。今年実がついたのは1個だけ。

 s-エゴの実20190924
 エゴ。実は有毒。但し、小鳥たちには人気の実で、特にヤマガラ、シジュウカラなどの大好物とのこと。

 家の前の畑の「雑木林化」を始めて約半年。段々と雰囲気が良くなってきた。先行きが楽しみ。

 気温の変動が激しいですね。皆さま、ご自愛願います。

 

庭草尓 村雨落而 蟋蟀之 鳴音聞者 秋付尓家里 (作者不明)

 庭草に村雨降りてこほろぎの鳴く声聞けば秋づきにけり

 今年のタイトルは万葉集から。「庭の草に村雨が降って、こほろぎの鳴く声を聞くと、秋の訪れを感じます」の意。
 
 今回の短歌は、『現代短歌集成』(角川学芸出版・2009年11月刊)の第3巻「自然詠」の中の「故郷」から。作者名のあとの数字は西暦の下2桁で、発表年を示す。

 ふるさとのつがの根本にたまりたる落葉の下に帰ろうべしや (山崎方代・55)

 s-紫の花②20190923
 今朝も朝露しとどの農道散歩。キツネノマゴ。

 古国に築地崩れてのこれるをわれはひそけきをとめにてゆく (清原令子・57)

 s-紫の花20190923
 ヨメナ・・・、 カントウヨメナ。以下、朱字はS先輩からのご教示。

 帰りきてこころにぞ沁む『ふるさとは遠きにありておもふもの』とか (筏井嘉一・65)

 s-黄色の花②20190923
 季節外れの花をつけているけどナズナに見える。 イヌガラシ。

 石臼のずれてかさなりゐし不安よみがへりつつ遠きふるさと (大西民子・66)

 s-黄色の花20190923
 同上。

 故里に憑かれしわれと人嗤(わら)へ郷土は恋し亡き親のごと (窪田空穂・67)

 s-ヤブマメ20190923
 ヤブマメ。

 ものみなの青きふるさと老いてなほ親いまゆゑかなしふるさと (岡野弘彦・72)

 s-ヤブツルアズキかな20190223
 ヤブツルアズキ。 

 ふるさとの檜山の闇の匂ふ夜ぞ身の疼くほど恋ほしきちちはは (岡野弘彦・78)

 s-なにかな20190923
 調査中。 ヒナタイノコズチ。

 ここに 生命果ててもいいと思う 故郷の海の青さだ。 (井伊文子・80)

 s-チカラシバ20190923
 チカラシバ。

 ふるさとの信濃を遠み秋草の竜胆の花は摘むによしなし (若山喜志子・81) 

 s-センニンソウ20190923
 センニンソウ。

 あしひきの山又山のふるさとの問答無用の秋の日没 (狩野一男・87)
 
 s-ケツユクサの後ろ姿20190923
 ケツユクサの後ろ姿。

 柿の木の向こうの山は澄みに澄み故郷信濃の空につながる (堀江玲子・87)
 
 s-キク科②20190923
 ヒメジョオン。

 来し方を思ひて独り故郷の人住まぬ家に囲炉裏火を焚く (北原由夫・90)

 s-キク科20190923
 調査中。 ヒメムカシヨモギ。

 生まれきてひめかたつむり角にふる露のひかりのあをき故郷 (小池光・95)

 s-キクイモ20190923
 キクイモ。

 生地こそ聖地なるとの講演に古里遠き潮鳴り聞こゆ (高尾由己・96)

 s-イネ科②20190923
 セイバンモロコシかな

 席ゆづらんと青年が立ちて微笑せりわれは故郷に畑打つ母か (山本かね子)

 s-イヌタデ20190923
 ハナタデかな。 サクラタデ。

 (しゅ)は土に落ちて育ちしそのところ杳(とほ)き記憶を故郷という (岡部桂一郎・02)

 s-アレチウリ20190923
 アレチウリ。

 s-img001 (3)

 吉川英治の『忘れ残りの記』を読んだ。裏表紙の惹句は次の通り。

 厳父の家業失敗により、著者は11歳で実社会に抛り出された。以来、印章店の小僧、印刷工、給仕、小間物の行商、港の船具工など幾多の職業を経験し、浮世の辛酸をなめ尽す。幼いながら一家の大黒柱としての自覚、また逆境に芽生える思慕の情、隆盛期の横浜が著者に投げかけた強い色彩----その波乱に富んだ少年期を回想した四半自叙伝であり、吉川文学の原点でもある。

 この本は『吉川英治歴史時代文庫』(講談社刊・全80巻・補巻5、計85巻)の中の一冊。
 
 朝晩はめっきり涼しくなりました。夏の疲れが出る頃です。皆さま、ご自愛願います。 

秋野尓 開流秋芽子 秋風尓 靡流上尓 秋露置有  (大伴家持)

 秋の野に 咲ける秋萩秋風に 靡(なび)ける上に 秋の露置けり
 
 今年のタイトルは万葉集。「秋の野に咲いている秋萩が、秋の風になびいている上に、秋の露がのっています」の意。天平15年(西暦743年)の作品。

 今回の短歌は、『現代短歌集成』(角川学芸出版・2009年11月刊)から。作者名の後の数字は西暦下2桁で発表年を示す。

 ひそひそと海が囁くむかしむかしお前を産んだ記憶があるよ (井川京子・92)

 s-アクアマリンふくしま20190907
 9/7、東京から3名のお客さんが還太植物園・還太池を来訪。80代、70代、50代の皆さん。「畑の雑草取りをしたい」とのことだったが、熱中症の恐れがあるので、いわき小名浜の水族館「アクアマリンふくしま」へご案内。

 潮満ちて海がおしかへすやはらきちから河口にあふるるゆうべ (小見山輝・79)

 s-アクアマリンふくしま②20190907

 海埋める泥の堆積きらきらと水のたまりに風紋はたつ (武川忠一・71)

 s-アクアマリンふくしま③2019907

 ここからは9/15朝の農道散歩で撮ったもの。夜来の雨が上がり、花々が朝日を浴びてきらきらと輝く。

 うつくしく咲き散る花よ大方はその実を結ぶためにはあらず (窪田空穂・64)
 
 s-五重塔20190915
 ちょっとダンギク(段菊)に似ているけど、葉が菊らしくない・・・。もしかしてだけど、ハッカかな・・・。

 ゆらぎつつ咲ききはまりし白妙か花のいのちは短かりとも (吉田正俊・70)

 s-白い花20190915
 ガウラ。ヤマモモソウ、ハクチョウソウとも。農道に面したお宅の庭から顔をのぞかせていた。

 わが知らぬ死後の世界もかくのごと微風のまにまに花匂ひ来る (大野誠夫・65) 

 s-五弁の花2010915

 s-何かな20190918
 色々と調べているのだが。この花の名が分からない。扇状に5弁の花びらが開いている。花径は約2cm。今朝また農道に行き、手帳を後ろに立てて、茎も含めて撮ってみた。どうやらミゾカクシらしい。

 草叢にあまたの光ちりばめてしづかに雨は朝を離れつ (横山未来子・03)  
 
 s-白い花の群落20190915
 シロバナサクラタデ。 以下朱字はS先輩からのご教示。

 すぎゆきのかなしきことは言はねども壺に描かれてなびく秋草 (轟太市・75) 

 s-花にピントはあってないけど20190915
 アメリカアゼナ。

 一涯(ひとつはて)なる感じ、草むらのひとつところに陽は差してゐて (宮柊二・75)

 s-黄色の花20190915
 コセンダングサ? 

 先の世ものちの世もなき身ひとつのとどまるときに花ありにけり (上田三四二・82)

 s-ピンクの花②20190915
 イヌゴマかな。図鑑の写真と比較すると、花のトゲトゲが目立つのだけど、夜来の雨のなごりで繊毛に水分がついていからかな・・・。

 韻律のそよぎとどめし草の上ほろびはじめし光に対(むか) (志垣澄幸・83)

 s-ピンクの花20190915
 ハナトラノオ。

 散り敷けるひとひら吹かれ花弁の万の片々流れ移ろふ (千代國一・87)

 s-ピンアマ20190915
 タカサブロウ。 かアメリカタカサブロウかな?

 歩みゆくひと足ごとに盛りかえす草の勢い原に漲る (井口世津子・94)

 s-なにかな②20190915
 ヒナタノイノコズチ。
 
 あるこおるらんぷのやうなさびしさを点して咲けり露草の花 (影山一男・06)

 s-ツユクサ20190915
 ツユクサ。

きんゑのころ・ねずみの尾・露草・蓼・十役、そのほかあまたわが庭の草 (石川不二子・00)

 s-なにかな20190915
 ハゼランの花後かな。 チゴザサ。

曳かれつつ横切りてゆく花びらの白ひかりたり蟻の穴まで (小宮山久子・01)

 s-きく20190915
 カントウヨメナ。

 日本人は日本の花をみな好む木花草花花ならぬ花 (窪田空穂・68) 
 
s-ガマ20190915
 写真でははっきりと見えないが、雌花(穂)の上に緑色の部分があるので、ヒメガマかな。

 茫々と背後に草の揺るるのみかかる景いつ懐古にあらん (秋葉静枝・03)

 s-カタツムリ20190915
 ツユクサの葉の上に、小さなカタツムリ。オカモノアラガイ。

 降ちゆくかたちは見せずひと夜さに花は はらりさん 一切合財 (山埜井喜美枝・03)

 s-あさつゆまみれ20190915
 カントウヨメナ。

 今日(9/16)は一日雨の予報。それではブログを仕上げてしまおうと朝から作業をしているのだが・・・。昨日の散歩でたくさんの草花を撮れたものの、名前がなかなか特定できない。もうお昼。取り敢えずUPして、花名の調査は継続することにした。

 皆さまのご健勝を祈念しています。
 
プロフィール

kantarou + 6

Author:kantarou + 6
畑や庭での作業を楽しんで、晩酌・早寝・早起きの毎日です。読書やドライブも好きです。

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