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雨を冒し韮を翦る

 雨を冒し韮を翦る(あめをおかしにらをきる)。友情の厚いこと。後漢の郭泰(字は林宗、後漢時代に興った気節のある人達のグループの領袖)が、夜雨をものともせず尋ねてきた友人のために、韮を切ってごちそうした故事による。

 今年のタイトルは『中国故事成語辞典』(角川書店)から。また、今回の短歌は『作品鑑賞による現代短歌の歩み』(武川忠一著・飯塚書店・2007年6月刊)から、永田和宏の作品。*永田和宏=1947年生まれ、理学博士・細胞物理学者。妻は歌人の河野裕子。

 しかしなほ思想は肉に換え得ると燐光燃ゆる月夜みみづく

 s-フランスギク20201016
 フランスギク。(以下6葉は妻実家にて)

 痛きまで月光充てりみみづくの少量の肉点るがに見ゆ

 s-タイカンマツバギク20201016
 タイカンマツバギク。

 きみに逢う以前の僕に遭いたくて海へのバスに揺られていたり

 s-サフラン20201016
 サフラン。

流木のきしきしと並ぶ河口まで赤く染まりぬ 慕情と言えり

 s-アフリカンマリーゴールド②20201016
 アフリカンマリーゴールド。線虫対策用。

 動こうとしないおまえのずぶ濡れの髪ずぶ濡れの肩 いじっばり !

 s-アフリカンマリーゴールド20201016
 同。こちらはオレンジ色。

 ひとひらのレモンをきみは とおい昼の花火のようにまわしていたが
 
 s-キキョウ20201016
 キキョウ。今年は季節外れの花が多く咲いている。

 なにげなきことばなりしがよみがえりあかつき暗き吃水を越ゆ

 s-ツワブキ20201021
 ツワブキ。以下3葉は@還太植物園。

 ずぶ濡れの肺二つもち雑沓に紛れゆくべしあぎとうごとく 

 *あぎとう=魚が水面近くに浮いていて、口をパクパクするさま。

 s-フヨウ20201021
 フヨウ。

 いきどおりためつつ寒き月光に夜毎研がるるみみずくの耳  
 
s-サザンカ20201021
 サザンカ。

 問いつめることなさざりし悔しさの、窓に吊らるるすすきみみずく

 s-ヤクシソウ20201022
 ヤクシソウ。以下2葉はビッキさんの山学校にて。

 噴水のむこうのきみに夕焼をかえさんとしてわれはくさはら
 
 s-コウヤボウキ20201022
 コウヤボウキ。

 10/22、ビッキさんの山学校にて、お一人で『あぶくまの草の花』、『あぶくまの木の花』4冊を制作された鈴木さんを紹介ていただいた。約1,100種が収載されている。植物名の同定には強い味方。いわき市平の「ヤマニ書房本店」のみで販売されているとのこと。早速片道27kmの買い物ドライブ。すごい方がいらっしゃるものだ。
 
 あぶくまの草の花

 あぶくまの木の花

 今回はここまで。10月になったら畑や農道の雑草も枯れ始め、来春まで雑草退治の作業はお休みできるもようでホッとしている。猛暑の中での草刈りは大変だった。一方で、還太植物園(約200㎡)ではグランドカバーとして植えたヒメイワダレソウ200ポットが勢力を拡大し、植物園の3分の1ほどを覆っている。他の雑草も畑や農道ほどには増えない。

 そこで来年の梅雨時期前に、果樹の苗木が立ち並ぶ畑にもヒメイワダレソウを植えようかと思案中。数百ポット植えても、畑全体に広がるには3年ほど掛かるのではないかと思うが、猛暑の中での草刈りは危険作業そのものにつき、なんとか逃れないと。

 皆さま、お健やかにお過ごし願います。

 

錐の嚢中に処るが若し(きりののうちゅうにおるがごとし)

 「錐の嚢中に処るが若し」は、錐(きり)を袋の中に入れておくと、すぐにその先端が外に出てしまうことから、才能のすぐれた人は、衆人の中にあっても自然とその才能によって頭角を現し、人に知られるようになるとの意。

 今回この言葉を選んだのは、女子プロテニスの全米オープンに臨んだ大坂なおみの勇気ある行動に触発されたから。
 
 (以下は『文藝春秋』11月号の「大坂なおみが世界に愛される理由」からの抜粋)
 大坂が行動を開始したのは全米オープンの前哨戦とも言える「ウエスタン・アンド・サザン・オープン準決勝戦(8/27)。試合4日前に黒人男性が警官によって銃撃されたことへの抗議のため、この試合の棄権を発表した。

 大坂の行動に主催者側も敏感に反応し、米国テニス協会、プロテニス協会、女子テニス協会は27日の試合を延期することを決定した。そして、8月31日に開幕した全米オープンでは、大坂なおみは予選ラウンドから黒いマスクを身につけて会場入りし、一躍話題の人となった。その後、米誌「タイム」は2020年に最も影響を与えた100人の1人に大坂を選出。

 米国で陸上競技選手の代理人をする黒人女性は、今回の大阪の行動について、こう表現している。
 「ナオミは年間40億円稼ぎ、スポーツ界でも注目される選手。彼女自身が自分の立場と影響力を熟知していて、テニスという舞台を使って、自分の信念を世界に伝えた。」

 以下は還太郎の感想。彼女の一連の行動を巧みなメディア操作と勘繰る方もいるかもしれない。ただ、狂信的な白人優位主義者がいる米国で、こんな活動をしたら銃で狙撃される恐れもなしとは言えないだろう。年間40億円も稼いでいたら、目立つようなことはしない方が無難とダンマリを決め込みたくなるのではないか。すごいことだと思う。

 今年のタイトルは『中国故事成語辞典』(角川書店)から。短歌は『現代短歌集成』(角川学芸出版)から。作者名のあとの数字は西暦の下2桁で発表年を示す。

 苔のにほひ時雨にたたしむ野仏の面輪ほろほろ逝く秋の光(かげ) (古玉從子・97)
 
 s-サザンカ20201006
 10/3頃からサザンカが咲き始めた。まずは八重の白花。赤花は10/16に至ってもまだ咲かない。今回の写真は全て@還太植物園。

 秋ふかみ鍛冶屋が槌も音にすみて朝の市街は水うてる如し (若山喜志子・81)

 s-ヒガンバナ20201006
 ヒガンバナ。

 物すこしずらせるあとに白くほそき床あらはれぬ秋深む部屋 (高野公彦・82)

 s-オオアマナ20201006
 オオアマナ。通常の花期は4~5月。

 秋ふかき朝の光は無眼大仏の削がれたる顔にやはらかく差す (宮英子・83) 

 s-ヤブラン20201006
 ヤブラン。

 庖丁の刃先に水のたるる夜のしみじみ秋はふかくなりたる (村山千栄子・95)

 s-フヨウ20201013
 フヨウももうお終い。

 秋ふかみ桜並木の金茶色その晩節のはなやがむとす (井上ひさ子・03)
 
 s-フヨウ②20201013
 同。

 裏通り行くに虫の音いつしか絶えて涼しく秋深むなり (松本光悦・08)

 s-エゴの実20201013
エゴの実。 

 晩秋の波の夕照りあるがままありてかなしき死者も生者も (吉田和人・05)

 s-ナツメ20201013
 ナツメの葉はますます艶やかに。

 秋冷を満たしすぎたるさびしさに割れて終ひぬガラスの盃は (美濃部ユリ子・05)

 s-何かな20201013
 調査中。

 野の中に朝顔咲けり秋の日を誰か上手にめくりて過ぎぬ (前田康子・06)

 s-還太植物園20201013
 ヒメイワダレソウやクローバーなどが地面を覆い尽し、落ち着いてきた還太植物園。

 どうでもいい近況報告。

 ①還太郎の愛車はこの10月から16年目に入った。走行距離約18万km。依然として乗り心地は快適。ただ、たまに自分の動体視力の衰えを感じることがある。それで、種々の安全装備が付いている車(しかもリース車)に乗り換えようかなと思って販売店の営業マンに相談。最後に、「ところで車検が終わったばかりのこの車の引き取り価格は?」と聞くと、「せいぜい1万円ですね」との返事。車検に10万円以上かかったのに1万円とは・・・。取り敢えずあと2年は乗ることにした。
 アメリカでの生活経験がある友人に、還太郎の車はアメリカで10年以上乗り続けているドライバーが最も多い車だと教えられたことがある。その友人にこの話をしたら、乗る意思があれば30万km以上乗れるよ、1万円はあり得ないとのこと。販売店の対応が腑に落ちない。
 いっそのこと2年たったら処分し、普段は軽トラに乗り、何かの時は妻の車を借りることにするかな・・・。自動車税・重量税、交通事故保険料、燃料費等を合わせると結構な金額・・・。

 ②4,5日前に百合の球根7種17個を植えた。来年の花期が楽しみ。

 ③10月1日、煙草の値上げ。570円/箱を年間365箱吸うと約20万円。しかも来年もまた値上げになるとコンビニの店員さんが言う。ということで、10/16の16時現在の在庫僅か6本を吸ったら禁煙することにした。意志の弱い還太郎はブログで宣言でもしないと挫折しかねないのでここに記す次第。

 ④前回のブログに、妻実家裏の篠竹約1,000本を伐採したことを記した。直径50~60cmもあるケヤキは業者さんにお願いしようと思っていたのだか、昨日妻実家に行くと、篠竹伐採に協力してくださったO野さんがケヤキを切り始めたと、妻がオロオロしている。裏に回ると、O野さんがケヤキに登って枝を払っておられた。危ないから止めましょうと声を掛けると、「墜落防止の安全帯を着けているから大丈夫、チェーンソーは危ないからノコギリで切っているよ」の返事。
 枝を払った後にチェーンソーで根元を切り始める。ケヤキはすごく固い木であり、しかも電動チェーンソーはエンジンチェーンソーほど力がないので作業は難航した(切ったのは全てO野さん、還太郎は枝の処理)が、15時過ぎには写真のような状態に。
 根元の切断が終盤にかかった時、幹が若干傾いてチェーンソーが挟まれてしまった。いろいろやってみてもチェーンソーは抜けない。すると、「ロープで反対側にちょっと引くか」とおっしゃる。私は人力で引いても傾きが変わるはずがないと思ったが、O野さんはケヤキの上部と引きたい方向にある植木の根本にロープを掛け、「トラック結び」をした。O野さんはケヤキの根本に待機し、私がロープを引くと、ケヤキの傾きはすんなりと修正され、O野さんがチェーンソーを抜き出すことができた。
 O野さんがすごいのは常に後の工程を担当する方への気遣い。根元を切るだけでも大変なのに、長いままでは重すぎて業者さんも困るからと言って、何度もチェーンソーの刃の張りを調整し、棒状のヤスリで刃を研ぎつつ、短く切り分けるところまでやりきる。
 O野さんはスーパーマンの化身か。聞くところによると、近くの四時川の鮎釣りではO野さんとS田さんが名人の双璧とのこと。今シーズンでも1,000匹ほど釣ったが、その殆どを釣れなかった人にあげてしまったとか、カレイ釣りでは70~80cmサイズを10数枚釣り上げ、持ち帰っても仕方ないから知り合いの漁師を電話で呼び出し、「魚市場で売ればいい」と言って全部あげてきたとは本人談。道理でO野さんのお宅には色々なものが箱単位で届く。
 
 s-ケヤキ20201006

 ⑤昨晩、YouTubeで吉幾三の「と・も・こ」を視聴した。絶品(◎_◎;)・・・。おかしくてやがて切なくて哀しい歌。是非一度ご視聴あれ。

 今回はここまで。コロナ禍が続き、閉塞感が蔓延。それでも、「朝の来ない夜はない」、「春の来ない冬はない」と申します。皆さま、お気持ちを強く持って凌ぎましょう。

還太郎は元気です

 前回のブログ更新から1ヶ月も過ぎてしまった。体調を崩したというようなことは全くなく、元気に過ごしている。実は、9/2から妻の実家裏の篠竹藪の伐採を開始。その後、天候や他の用事で何日かはお休みしたが、作業が殆ど終了したのが昨日(9/20)。直径3~4cm、高さ10m前後の篠竹を、結果的には約1千本切り、破砕機にかけ、私の実家の畑に軽トラで運んだ(荷台に満載し、約15回)。

 すぐ近くにお住いのO野さん(元宮大工・69歳)が、2日目から昨日までボランティア参加して下さり大助かり。一人ならギブアップするか、疲労で倒れるかというところだった。

 そんなことでブログの更新が遅れた次第。今回は、今年のタイトル中国故事成語も短歌もお休み。 

 s-シャラ20200921
 8月初旬の梅雨明け以降晴天・高温が続き、8/10頃、シャラの葉が黒ずんでいることに気付く。それから毎朝の水まき30分。

 s-シャラ②20200921
 2、3日前から新葉が出てきていることが分かり、一安心。

 s-仙台紅枝垂れ桜20200921
 仙台紅枝垂れ桜も葉が殆どなくなったが、復活。
 
 s-スイレン20200921
 @還太池。スイレン。まだまだ花芽が一杯残っている。

 s-ガマ20200921
 ガマは1.5mほどに成長。

 s-ケイトウ20200921
 @妻実家。ケイトウ。

 s-オクラ20200921
 オクラ。

 ということで、今回は元気にしていますという報告でした。皆さまもどうぞお元気にお過ごし願います。

 

母望の人

 母望の人(むぼうのひと・ぼぼうのひと)。急場の時に求めなくても救いに来てくれる人。急場にかけつけて救ってくれる人。「母望」、望まない・思いがけない・不慮の意。

 今年のタイトルは『中国故事成語辞典』(角川書店)から。今回の短歌は水原紫苑歌集『うたうら【決定版】』(深夜叢書社)から。

 歌びとをふるき寺院とおもへればオリーヴの香は双の窓より

 s-タカサゴユリ20200819
 @還太植物園。年々増えるタカサゴユリ。

 炎昼はたれも眺めぬコニャックの古りたる瓶に雪の精ゐる

 s-フヨウ20200819
 フヨウ。

 コンソメはかなしきもの夕顔の笑みのごときを掬(すく)はむとしつ

 s-フヨウ②20200819
 同じくフヨウ。

 さみどりの鹿、目に見ゆと突き立てしフォークはさびし宙にとどまる

 s-サルスベリ20200819
 サルスベリ。 

 夏草に斃れしわれが眠るらむ鹿王院か訪はで過ぎにき

 孤塁

 『孤塁・双葉郡消防士たちの3.11』、吉田千亜著・岩波書店・2020年1月29日刊を読んだ。双葉消防本部は、広野町、楢葉町、富岡町、川内村、大熊町、双葉町、浪江町、葛尾村の6町2村の消防業務を担当。福島第一原発、同第2原発はこの地域に立地。

 本のカバーの惹句は次の通り。 われわれは生きて戻れるのか? 原発が爆発・暴走するなか、地震・津波被災者の救助や避難誘導、さらに原発構内での給水活動や火災対応にもあたった福島県双葉消防本部の消防士たち。(原発事故があったために)他県消防の応援も得られず、不眠不休で続けられた地元消防の苦難と葛藤が初めて語られた。 一人一人への丹念な取材にもとづく渾身のノンフィクション。

 この本を読んで私が最も吐き気を催したのは、3月16日の4号機火災の際の東電内のテレビ会議の記録。消防は、東電からの火災発生の連絡を受けて消火活動に向かうことになった。

  以下は、東電内のテレビ会議の記録。

 東電現場の保安班から、「当該エリアについては400ミリシーベルト/時のところの瓦礫はまだ片付いていないので、線量的にはかなり消火活動として大変なところかと思います。また構内についてはすべて汚染してますから、公設の消防(双葉消防本部)が入った場合、出れないということでご了承願いたいのですが」。

 本店から、「入ったら出られないという程のところに公設の方に来ていただくというのは、どこか事前にお話ししておいた方が良いんじゃないですか?」。

 本店総務から、「えっと、それは正門とかで誘導する時にお伝えできるかどうかだと思いますけど」。

 本店から、「いや、本人たちだけじゃなくて、いやその県、県というのかな・・・」。

 本店総務から、「それは伝えた方がよいに決まっているのだけど、努力を続けるだけで良いでしょう」。

 (以下、本文から)
 外部応援が受けられなかった双葉消防本部では、限られた人員・資器材でいかに活動を継続していくかは重要な課題の一つだった。消防士の活動の被ばく線量限度は緊急時100ミリシーベルト。それを超える職員が出ないよう、人員配置の調整もしていた。使命である住民の救助・救急活動ができなくなることを怖れていたのだ。

 結局、双葉消防本部は東電から線量が400ミリシーベルトに達しているという情報がないまま21名の隊員が現地に赴いた。しかし、現地到着の2時間から2.5時間前には東電は既に火は消えていることを確認していたにも拘わらず、双葉消防本部には連絡なし。


 (以下、還太郎の独り言)
 何をか言わんや。まるで虫けらのような扱い。消防士たちが帰れなくなる、それは地域の消防活動にとって壊滅的な打撃になる。東電の担当者は、正門での誘導時に伝えられるかどうかだとか、県などに事前に説明することも努力すればいいのではないかとほざいている。

 双葉消防本部では配属されると、原発の勉強会を受ける。東電の説明者の口癖は「事故は起きませんから・・・」。事故は起きないという建前があるので、事故が起きた時にどうするかということを検討するのは自己否定になる。

 この事故の後にベトナムに原発の売り込みに行った総理がいる国だからね・・・。幸いにして商談は不成立だったけど。

 ぜひ皆さまにもご一読願いたい一冊 !
  
 コロナ禍に加えて猛暑。皆さまくれぐれもご自愛願います。  

  

日月に私照なし

 日月に私照なし(にちげつにししょうなし)。恩恵を施すのに公平なこと。太陽や月は、すべてのものを平等に照らし、私情で片寄り照らすということはない。(礼記・孔子間居)。

 今年のタイトルは『中国故事成語辞典』(角川書店)から。また、短歌は『現代短歌集成』(角川学芸出版)から。作者名のあとの数字は西暦の下2桁で発表年を示す。

 原爆の孤児の哀しき告白に嗚咽は波のごとくひろがる (木俣修・58)
    
 s-スイレン2200810 
 還太池のスイレン。2葉。
 
 〈石段に影となりたる人間〉と聞きしより絶対考えまいとす (花山多佳子・91)

 s-スイレン②20200810
 

 原爆を落としし国に随ひて安らぐ空かかすみたなびく (斎藤祥郎・97)

 s-タデかな20200810
 
 サクラタデかな。

 第七艦隊泊つる港の夕凪ぎよ恥じおそれなく原爆を積む (山田あき・68)

 s-サルスベリ20200810 
 サルスベリ。還太植物園で2葉。

 とばされしその日の記憶いつの日までとどめ得む瓦礫となりし天主堂 (吉野昌夫・75)

 s-ミント20200810
 
 ミント。

 記憶には星のごとくに咲きてゐし山百合もかの夏ほどは咲きゐず (吉野昌夫・75)

 s-ユリ20200810

 ヤマユリ。以下は阿武隈山系の林道沿い・或いは集落で見かけた花。

 実験だったといふ原爆に数多死せり二十世紀の罪に首垂れる (山本かね子・02)

 s-ムクゲ20200810
 
 ムクゲ。

 胸内を深く突き刺し抜きあへぬ棘の痛みよ原爆ドーム (宮坂和子・94)

 s-ハンゴンソウかな20200810
 
 オオハンゴンソウかな。

 炭化せる遺体は宙に手をのべて原爆資料館の壁に動かず (桑山則子・08)

 s-シシウド20200810
 
 シシウド。

 終戦といひ敗戦と呼びいづれともわれに百余の友 原爆死す (草野源一郎・01)

 s-ヒマワリ20200810

 ミニヒマワリ。

 八月は千万の死のたましずめ夾竹桃重し満開の花 (山田あき・77)

  コロナ禍は収束の兆しを見せず、加えて梅雨明け後の酷暑。現役の皆さまのご苦労は如何ばかりかと・・・。そんな中、5日、6日と連続で実家の不用品整理。5日は弟と妹が参加、6日は再度妹が参加。布団をはじめとする寝具類は約100kg(清掃センターで重量計測)、陶製・ガラス製の食器、製品プラなどは30Lのゴミ袋で約30袋。加えて食器戸棚も一つ廃棄し、代わりにラックを購入して「見える化」。軽トラが大活躍。

 私が「不用品を整理したい」と言うと、お袋(92歳)の反応は「そんなもったいないことをなぜするんだ」とか、「そんなことは私がいなくなってからにして」が通例。それが、今回は賛同はしないが反対もせず。2日目の夕方には、まだタンスの中に残っている亡父の衣類も整理するかとまで言い出した。

 昨年11,12月のボランティア活動で、高齢独居者のお宅の災害ゴミの運び出しをした際、10年前から一度も片付けをしていないのではないかと思わざるを得ないこともあった。とにかく、自分が元気なうちに片付けようと強く思った次第。お金はあるところに集まるというけど、不用品もあるところに集まるようで、皆さまもご用心、ご用心。
 
プロフィール

還太郎+7

Author:還太郎+7
畑や庭での作業を楽しんで、晩酌・早寝・早起きの毎日です。読書やドライブも好きです。

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