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菊畑に鋏の音のいつまでも鳴り夕霞は谷田(やつだ)を埋めぬ(大野誠夫)

 11/20、いわきにて。菊が満開。庭先には、1年を通算すれば雑草・栽培種・野菜も含めて100種を超える花が咲く。雨上がりの朝は特にいい。

 菊月は寒いさかいにバシュラールその水をわしやよう飲まんねん(仙波龍英)
 s-キク20161120
 バシュラールはフランスの哲学者。1884-1962。「科学において真実とは積年の誤謬を歳月をかけて正していくこと。経験とは万人が抱いている当初の幻想を修正していくこと」と述べている。それにしても上記の短歌は難解・・・。

 菊の花ひでて香にたつものを食ふ死後のごとくに心あそびて(佐藤佐太郎) 
 s-キク②20161120

 朽ちかけし垣根にすがる嵯峨菊のさび色重く冬の影帯ぶ(児玉喜子)
 s-キク③20161120

 百菊の前過ぎにつつ百菊に百のまなこのありとおもへり(大塚布見子)
 s-キク④20161120

 青き菊の主題をおきて待つわれにかへり來よ海の底まで秋(塚本邦雄)
 s-キク⑤20161120

  風やめば空へかなしみ塗りめて焔のごとく咲く鶏頭花(京元公子)
 s-ケイトウ20161120

 椿かな。
 s-ツバキかな20161120

 つはぶきの丸葉の光沢(つや)よ人生はただ死体への道には非ず(高野公彦)
 s-ツワブキ20161120

 バラと呼ぶ韻のふしぎ薔薇と書く文字の不可思議冬のばら咲く(五十嵐裕子)
 s-バラ20161120

 ヒイラギナンテン。
 s-ヒイラギナンテン20161120

 ホトケノザ。
 s-ホトケノザ20161120

 ミニトマトもまだ元気だ。
 s-ミニトマト20161120

 雨をたっぷり含んだヤツデ。
 s-ヤツデ20161120

 柚子の実がさんらんと地を打って落つただそれだけのことなのよ(山崎方代)
 s-ユズ20161120

  激怒後のわたし泥々の牛となり泥となりくらき穴ぼことなる(佐佐木幸綱) 
 s-阿吽像②のアップ
 いわき市・赤井嶽薬師常福寺の金剛力士。こちらは「阿形像」かな。

 怒りいま肩より腰に滑り落ち仁王立ちとは淋しきかたち(飯沼鮎子)  
 s-阿吽像①のアップ
 こちらは多分「吽形像」の方。「阿」は口を開いて最初に出す音、「吽」は口を閉じて最後に出す音であり、宇宙の始まりと終わりを表すとか。

 11月なのに降雪。気温も乱高下。皆さま、ご自愛専一に。

 

くれなゐのもみぢがなかに日暮れつつ燃えてしづけし常寂光寺(上田三四二)

11/4、いわき・田人路。紅葉の真っ只中。 

 この朝の小雨に堪へずうつくしく脆き紅葉のあはれ散りつぐ(窪田空穂)
 s-紅葉④20161104

 踏み入りし落葉の径の匂いたち農に凝りたる身のほぐれくる(八重樫励子)
 s-紅葉20161104

 梢高く一葉そよげるもみぢばは危ふきいのちたのしむに似て(安田章生)
 s-紅葉⑨20161104
 
 わが眠る闇につづきて降り積もるふかき落葉の中の呼ぶこゑ(川野弘之)
 s-紅葉⑩20161104

 しぐれしてまた燃えそむるくれなゐの思慕にも似たる落葉の庭(筒井紅舟)
 s-紅葉⑪20161104

 夕日さして一枚の大き葉 苦を脱けし顔のごと目の前に垂る(河野愛子)
 s-紅葉⑫20161104

 枝離れ地に着くまでを舞ふ木の葉その自由なる時を思へり(井谷まさみち)
 s-紅葉⑦20161104

 尾も峰もはざまも赤く染まりたり少女(おとめ)となりて鬼出で来むか(都築省吾)
 s-紅葉⑥20161104

 落葉して明るき森を歩みくる馬の素直なる顔におどろく(大野誠夫)
 s-紅葉⑤20161104

 岩肌を這う緑葉は輝いて伸びゆく先に生命の炎(いのちのほむら)(高橋康子)
 s-紅葉③20161104

  枇杷咲くを秘めごとのやうに厚き葉に隠して香れり風にほのかに(中野れい子)
 s-枇杷の花20161104
 ビッキさんの山学校校庭にて。

 ふるさとの信濃を遠み秋草の竜胆の花は摘むによしなし(若山喜志子)
 s-リンドウ20161104
 「江竜田の滝」の山道で。

 いわき市勿来(なこそ)と新潟市を結ぶ国道289号線。いわき市の西のはずれ辺りで林道に入ると、ブナ・コナラ・シラカバの原生林がある。今年の紅葉はとりわけきれいだった。
 皆さま、お健やかに過ごし下さい。

紅葉(もみ)たひて山は燃ゆれど赤に黄におのがじし映ゆ和して同ぜず(日野原典子)

還太郎は今週一週間の休暇を得た。今日は日光へ。

 見渡してむべ山嵐とつぶやけば黄葉の鬱 紅葉の躁(小中英之)
 s-男体山とカラマツ20161101
 カラマツと男体山。

 もみぢ照る湖の周囲に遊ぶ日や未来没して過去のさまざま(吉田正俊)
 s-中禅寺湖20161101

 これ以上明るくなるな冬紅葉今生のこと見えてしまはん(馬場あき子)
 s-中禅寺湖畔20161101

 ときに樹は凄まじきかなおうおうと火を吐くごとく紅葉を飛ばす(渡辺松男)
 s-中善寺湖畔②20161101

 窯変のごとくもわれの影を呑む湖面は今か黄落のとき(菊池映一)   
 s-中善寺湖畔③20161101

 何ものの瞬きならん透明の彼方はららかに降りつぐ黄の葉(高安国世)
 s-中善寺湖畔④20161101

 おのづから至れる朱に身は染めて秋日のなかに立つはぜもみぢ(来嶋靖生)
 s-中善寺湖畔⑤20161101

 全山紅葉が時間に引きずられるように暮れて行く ぼくを残して(中川菊司)
 s-屏風岩20161101
 屏風岩。

 さて、明日は何をするかな? 皆さま、お健やかにお過ごしください。
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kantarou + 6

Author:kantarou + 6
畑や庭での作業を楽しんで、晩酌・早寝・早起きの毎日です。読書やドライブも好きです。

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