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着水は静かなれども軽鴨はおのづから生まれし輪の中に浮く(春日井建)

12/30、好天。昨日に引き続き内牧公園散策。きょうは車でちょっと遠出もした。

 今年子の目白とびかふ花のあひだ乾ける空気動くことあり(吉田正俊)
 s-メジロ20161230

じょうびたき四十雀またあかはらら吾の一日の冬の鳥たち(近藤とし子)
s-ジョウビタキ20161230

 われよりも肌あたたかき鳥類をねむらせて夜の森を吹く風(荻本清子)
 s-カモ類20161230

 病むひとの逝きてうつそ身くるうまで音に鳴く禽を胸に棲ましむ(濱田陽子)
 s-カモメではないだろう20161230

 高空を鵙初鳴きの三たびほど極月に入る大気締めたり(立野朱美)
 s-モズ20131230

 越ゆるべきものみな大方は越えて来て冬芽ふくらむさまに相逢ふ(馬場園枝) 
 s-裸木③20161229

 裸木の高きところに冬はきぬ亡き人宛の手紙とどきて(北久保まりこ)
 s-裸木20161229

 冬のよもぎの緑よりなほ切実に生きしとおもふは悲しみに似る(真鍋美恵子)
 s-裸木⑤20161229

 月の夜は黒き手が生え指が生え月をつかみぬ柿の裸木(田宮朋子)
 s-裸木⑥20161229

 馬が馬を黙って見ている牧場の空に冬来る筋雲があり(山名康郎) 
 s-富士山20161230

 今日は春日部からも富士山がよく見えた。皆さま、お健やかにお過ごし願います。

思はざる一冊を得てドアを押す古書肆の外は雪となりゐつ(小田美慧子)

 12/23、内牧公園へ。好天。マフラーも手袋もなし、フリースの上着で十分。

 老のこころ惹く一冊の書のありて読めばこころにあまる物もつ(窪田空穂) 

 さて、先ずは「ぴょん吉」君「ぴょん子ちゃん♀」の写真。ガンネ@白岡さんが飼っている。ガラスケージに入れ、ケージの下にヒーターをセットし、24.5℃に保つ。冬眠はしない。お風呂に入っているように見えるが、カエルは皮膚から水分を補給するので、そのためのプール。
 ぴょん吉① ぴょん吉③ ぴょん吉②

 すれ違い逢わざるものは人のみかはおびただしわが読まざりし本(坪野哲久)
 s-ホトケノザ20161223

 『わが解体』回し読みして目見(まみ)清き若者ぞ愛(お)し十年(ととせ)経てなほ(佐藤通雅)
 s-ヒヨドリ201223

 壮年のこころをひらけばフォークナー読むに葉月のよき木下陰(志垣澄幸)
 s-すっきり20161223

 サリンジャーを読みふけりゐし時の間をにはかにふとる棕櫚の花房(篠塚純子)
 s-シバザクラ2061223

 黒き眼のカルメンうすき書の中にまにまに生きて果てゆきにけり(横竹小夜子)
 s-紅葉20161223

 一冊をぬけば夜をこめ月差せる書架の奥までほそき闇あり(上村典子)
 s-花20161223

 比企の郡丘踏みたまふ心はづみ今日読み返へす「万葉紀行」(清水房雄)
 s-枯葉20161223

 『金枝篇』たづさえゆけば紅葉のははそはあかがねいろに羞(やさ)しむ(小中英之)
 s-枯ハス20161223

 『ゲド戦記』抱えてきょうは閉じこもる越えねばならぬ体調不良(相原由美)
 s-黄色の花20161223

 Oというやさしき人の書物には冬のことばがあまた置かるる(吉野裕之)
 s-風20161223

 明日の日中最高気温は今日の半分とか。皆さま、お大事に。


秋さりて空にせせらぎあるごとしカロリナポプラの葉の揺るる音(石塚令子)

今回の短歌は、12/18日経朝刊掲載の年間秀作から拝借しました。

 針に糸通す横顔老眼鏡鼻先にずれ妻は可愛い(新田雅三)
 s-ヨシの穂20161217

 場を読まず空気を読まず此の国の行く末読みし野坂昭如(二宮正敏)
 s-ガマの穂20161217

 ありふれしことを喜ぶ今年また人参数多冬日に光る(吉田正男)
 s-テリハノイバラ20161217

 退院の妻が厨に林檎剥くその香は居間のわれを包容(くる)めり(大建雄志郎)

 さむ~い日が続きます。皆さま、お大事に! 

くびほそき瓶出づるときこの酒はちひさき笑ひのこゑたつるかな(高田流子)

12/3、久し振りの内牧公園。昨夜の深酒を反省しつつ散策。

 飲みすぎし昨夜の悔いも苦しみもさめてすぐ飲む水ただうまし(阿部栄蔵)
 s-カケス20161203
 カケスの後ろ姿。カラスウリが狙いかな。

 胃の襞をきりきり洗ふ越の酒酔うて雪野の夢に眠らむ(山埜井喜美枝) 
 s-ツバキ③20131203 (1)

 はらわたに秋の冷酒の沁みわたりたのしとやせんかなしとやせん(坪野哲久)
 s-20161203ツバキ②

 腰かけて酒を待つ間のよろしさや牛蒡をけづる匂ひなどもして(小見山輝)
 s-ツバキ20161203

 電熱コイルにポッと灯ともる感じとぞ飲酒をたとへき中島らもは(栗木京子)
 s-アザミ20161203

 くちびるの近づくときに匂うかなかすかにゆれてみちのくの酒(岡部桂一郎)
 s-ススキ20161203

 ほくほくとぬくもり透る美酒(うまざけ)に酔ふや今宵のおぼろの月は(中根三枝子)
 s-なにかな20161203

 近う参れ近う近うと呼ぶゆゑに夜ごと〈伊佐美〉の瓶に近づく(高野公彦)
 s-枯葉20161203

 行きて帰る心むんずとぐい呑みの青磁のそらに浮ける白鶴(佐佐木幸綱)
 s-紅葉20161203

 苦く濃き麦酒の匂ひ籠りたる夜汽車に独り茂吉読みをり(渡辺幸一)
 s-紅葉②20161203

 一つまみ塩を置きたる桝酒の、老いの入口を香(かぐわ)しうせり(高野公彦)
 s-赤い葉20161203

 ゆく秋の夜を澄むほどに酒のめば生(よ)に限りあることも遥けし(佐佐木幸綱)
 s-赤い実20161203

 今日の好天、有難し。皆さま、御機嫌よう!



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kantarou + 6

Author:kantarou + 6
畑や庭での作業を楽しんで、晩酌・早寝・早起きの毎日です。読書やドライブも好きです。

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