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梅の香の甦す微かな痛みあり春は来るより返されるるもの(高村典子)

 1/21、晴れ時々強風。砂塵が舞う。落語「たらちね」の『今朝(こんちょう)怒風烈しゅうして土砂眼入す』を思い出した。
 例年、内牧公園で多分最初に咲くのであろう梅が、今年も開花。

 梅、石楠花つぼみたしかにはぐくみて冬日に光る励まされをり(宮柊二)
 s-梅20170121
 
 膨らみし花を宙空に飛び咲かせ寒風に梅は毅然と立ちぬ(大滝貞一)
 s-梅②20170121

 冬きたる野の木野の草限りなく衰ふるものに美しさあり(窪田空穂)
 s-アオジかな20170121 (1)

 陽光が地上に割れる音のしてこの冬いちばんの寒い日となる(菊池良子)
 s-ユリ20170121

 裸木の高きところに冬はきぬ亡き人宛の手紙とどきて(北久保まりこ)
 s-組み合い20170121

 杜氏より酒の案内(あない)の届く頃冬もよろしと思ほゆるなり(對馬恵子) 
 s-日差し20170121

 この真冬恋うものあらば暁暗をほそく剪りつつ咲く水仙花(松平盟子)
 s-黄色の花20170122

 1月20日は「大寒」。「冷ゆることの至りて甚だしきときなれば也」と『暦便覧』では説明されている。実際には「大寒」から「立春」の頃が最も寒いとのこと。皆さま、お大事に !

 

集団をたえず動かしつづけきてことば穏(おだ)しき人となりくる(選者・篠弘)

 1/15。他の地方は大雪。春日部も寒い。それでも運動不足を幾分でも解消すべく、この冬一番の厚着をして内牧公園へ。毛糸の帽子を被っても、頭がキンキンに冷える。  今回の和歌は1/4の歌始会から。

 一対の脚が踏ん張る大地あり季節違はず種を蒔く人(選者・三枝昂之)
 s-鳥②かな20170115
 ヒワ類か。 シメではないかとはっぴー先輩からご教示あり。手前の枝の陰になり目の辺りに陽が当たらない。

 野の萩をコップに挿して病棟に人ら座れば月は昇りぬ(宮城県・和田和子)
 s-テリハノイバラ20170115
 毎回のように登場するテリハノイバラ。厳寒期でも、その名の通りテカテカ。

 休憩所の日向に手袋干しならべ除染の人らしばし昼寝す(福島県・菊池イネ)
 s-ヨシの穂20170115
 ヨシの穂が光る。

 雨上がり人差し指で穴をあけ春の地球に種を蒔きたり(東京都・高橋千恵)
 s-鳥20170115
 そのヨシ原には何羽もの野鳥が。シジュウカラ(はっぴー先輩)。

 橅植ゑて百年待つといふ人の百年間は楽しと思へり(長野県・木内かず子)
 s-倒木201701
 これは先週いわき・田人路の山中で。

 戦ひにあまたの人の失せしとふ島緑にて海に横たふ(天皇陛下御製。)
 夕茜に入りゆく一機若き日の吾(あ)がごとく行く旅人やある(皇后陛下御製)

 1月7日、師と仰ぎ兄とも慕う先輩が67歳で急逝。優しい人だった。タイトルの和歌は先輩を偲んで。 大きな喪失感とともに内牧公園を徘徊した。
 皆さま、厳寒期、くれぐれもご自愛願います。

星とたんぽぽ(金子みすゞ)

 青いお空のそこふかく、海の小石のそのように、夜がくるまでしずんでる、昼のお星はめにみえぬ。
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 見えぬけれどもあるんだよ。見えぬものでもあるんだよ。
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 ちってすがれたたんぽぽの、かわらのすきに、だァまって、春のくるまでかくれてる。つよいその根はめにみえぬ。
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 見えぬけれどもあるんだよ。見えぬものでもあるんだよ。
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 以下、金子みすゞ「こだまでしょうか」。 
 
 「遊ぼう」っていうと 「遊ぼう」っていう。
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 「ばか」っていうと 「ばか」っていう。
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 「もう遊ばない」っていうと 「遊ばない」っていう。
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 そうして、あとで さびしくなって 
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 「ごめんね」っていうと 「ごめんね」っていう
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 こだまでしょうか、 いいえ、だれでも。
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 以下、金子みすゞ「大漁」。

 朝焼け小焼けだ、大漁だ 
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 大羽鰮(おおばいわし)の大漁だ。
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 浜は祭りのようだけど、
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 海のなかでは 何万の、
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 鰮のとむらいするだろう。
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 今日(1/2)も好天。昼過ぎまでは「箱根駅伝」。それから5日連続の内牧公園徘徊。今日も1万歩達成 !
 

わが地球地軸かたむき来たる時年を改め事新たにす(新年) (窪田空穂)

 あけましておめでとうございます。相変わらず好天の春日部。今日で4日連続の内牧公園。連日1万歩超の徘徊。今日も富士山がきれい(これは川越まで行って撮った)。

 遠景に一点白き富士ありてわれに新しき年始まりぬ(三枝昂之)
 s-富士山②20170101

 一塊の石に日当る豊穣をたまものとして大寒に入る(安永蕗子)
 s-冬枯れ③20170101

 銀帯ぶる日陰の空気金帯ぶる日向の空気大寒過ぎて(宮里信輝) 
 s-冬枯れ②20170101

 寒行の素足の僧ら鼓を打ちてつぼみ閉ざせる桜(はな)の下過ぐ(伊勢方信)
 s-冬枯れ④20170101

 元旦の光のなかに物を干し一年という時間へ踏み出す(前田康子) 
 s-冬枯れ⑤20170101

 おほひくるひむがしの空くれなゐに睦月つきたち初春(はる)の神の手(成瀬有)
 s-冬枯れ①20170101

 老妻の叱咤の声にて年明けぬ一家といふはかくて保つか(筏井嘉一)
 s-紫の葉20170101

 わが吐けるシガーのけむり光帯び新しき年周辺にあり(窪田空穂) 
 s-花20170101

 ことごとく日月はなごり元旦の屠蘇も餅(もちひ)も別れをふくむ(上田三四二)
 s-モズ20170101

 元旦の闇まだふかき国はらを神の初火の幾千すぢ走る(前川佐美雄)
 s-テリハノイバラ20170101

 新春吉兆その語のひびきよろこびてわれはつぶやく梅咲きたれば(安田章生)

 本年もよろしくお願いします。
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kantarou + 6

Author:kantarou + 6
畑や庭での作業を楽しんで、晩酌・早寝・早起きの毎日です。読書やドライブも好きです。

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