FC2ブログ

霞始靆(かすみはじめてたなびく)

霞始靆(かすみはじめてたなびく・2/23~2/27)は二四節気「雨水」の次候。朝夕、山腹にたなびく霞がみられる頃の意。

 眼よりかく差し入りし春の陽は身のいずくまでを明るませゐむ(古谷智子)
 s-梅20170225

 飛翔せむおもひのいまだ残るらしわれの眼にある翼の欠片(沢口芙美)
 s-葉②20170225

 目のあいひて一瞬怯める口笛の堂々となりて角曲がりゆく(中島やよひ) 
 s-葉20170225

 オカリナはまなこを閉ぢて聞くものかひたひた満つるわが涙壺(中野冴子)
 s-葉③20170225

 目をとぢてみよというなり歩をとめてみよというなり いま風が立つ(三枝浩樹)
 s-サギ20170225

 霧消えて人も消えたる橋の上 寂しいなあ鮮明に見える目玉は(佐佐木幸綱)
 s-サギ②20170225

 眼(まみ)ふかくあなたはわたしに何を言ふとてもずつと長い夜のまへに(河野裕子)
 s-ジョウビタキ20170225

 向かひ合ふ少年の目は遥かなる草原の禾(のぎ)ほどにするどし(春日井建)
 s-テリハノイバラ20170225

 ノートル・ダムの椅子に座りてわれだけを見てゐたおまへ 小さきまなこよ(日置俊次)
 s-新芽20170225
 ニワトコ(以下、青字はS先輩からのご教示です)

 たちもどる影かく淡き哀しみに藍だつ比叡の沁むるまなうら(浅尾充子)
 s-春野20170225
 ノボロギク

 黄のガラス透きて向うをゆくかげの歪むとき茶房の奥のわれの眼(吉野昌夫)
 s-ホトケノザ20170225
 ホトケノザ

 畳の上にごろりころんで眼をつぶる下界遮断の手段(てだて)とばかり(筏井嘉一)
 s-ナズナ20170225
 ナズナ

 あきらかにものをみむとしまづあきらかに目を閉ざしたり(葛原妙子)
 s-葉④20170225
 シラカシ

 さみしくはないが胸にはひとひらの言葉の入る空間がある(小林訷子)
 s-ナノハナ20170225

 今日はときどき風が強くなったものの好天だった。先週撮ったカワセミには遭えず。もう来週には3月を迎える。早いね。
 皆さま、お健やかにお過ごしください。 

土脉潤起(つちのしょううるおいおこる)

 「土脉潤起」は24節気「雨水」の初侯。冬のあいだ凍てついていた大地がゆるんで、潤いが戻ったの意。2/18~2/22.

瀬を弾くひすいの光ついと逸れ岩鼻のへに翡翠となる(沢田英史)
 s-カワセミ20170219

 幾筋の光 するどく空を截り かはせみは今朝 巣立ちたるらし(岡野弘彦)
 s-カワセミ③20170219

 翡翠にとられし魚を誰も知らず在りたることも失せたることも(北沢郁子) 
 s-カワセミ②20170219

 かわせみは入間の川にダイブして水面を破る所作に生きゐる(森田忠信)
 s-カワセミ④20170219

 命ふたつ白鷺とわれ木枯にあらがへるほか暮色渺渺(土屋正夫)
 s-シラサギ20170219

 さりげなくわが背(せな)を押しこそばゆし夢のもつれのような春風(小高賢) 
 s-冬枯れ20170219

 地より空より伝はりて来る新しき鳴動にわが耳聡くあれ(木俣修) 
 s-新芽20170219

 馬酔木のあまき香りの花つづる下ゆく道をおもかげにして(清水房雄)
 s-馬酔木20170219

  いささかの力みもあらず春風にわがワイシャツの揺れつつ乾く(井谷まさみち)
 s-風任せ20170219

 ほとほとに歩みあまして立ち添ふに白堊の壁の冬の日だまり(宮英子)
 s-陽だまり20170219

 公園の日溜りに椅子一つあき光となりし夫と腰かく(小島笑子) 
 s-陽だまり②20170219

 のどかなる冬の陽ざしや吾に来む末路のいまだ見えぬ楽しさ(大島史洋)
 s-陽だまり③20170219

 カワセミは昨日も見たが、あいにくCDしか持っていなかった。今日は望遠レンズをつけたカメラを持参したが、1時間歩いても遭遇できず、諦めた頃に御対面 !! とりわけ2、3枚目のような飛翔状態で撮れたのはラッキーだった。
 皆さま、気温が乱高下しています。くれぐれもご自愛願います。


黄鶯睍睆(こうおうけんかんす) 

 タイトルは春を告げる鳥、鶯が鳴き始めるという意味。七十二候の2つ目。2/8~2/12.

 2/12、内牧公園。時折強い西風。風下に向かって歩くと背中が押され、小走りになる。

 みずからの心宥めむ嘘一つ探しあぐねつ 百舌が高鳴く(石川不二子) 
 s-もず②20170212

 戦ひに敗れしものは野に死にき百舌の世界の事なりながら(築地正子)
 s-モズ20170212

 凍てつきし天に荒星なだれゐてぎんぎんと夜の軋む音する(松平盟子)
 s-つぐみ20170212

 われらみな宇宙の闇に飛び散りし星のかけらの夢のつづきか(沢田英史)
 s-サギ20170212

 「如月の闇」としばしば言ふゆゑは深し「生更生」の山野の闇を(青木祥太)

 立春を過ぎても寒い日が続いています。やはりお彼岸までは油断できないようです。皆さま、ご自愛願います。

東風解凍(はるかぜこおりを解く)

 「立春」から始まって「大寒」で結びとなる「二十四節気」は、それぞれをほぼ5日ずつの3つに分けた「七十二候」に細分化される。タイトルに掲げた「東風解凍」は「立春」の初候の由。2/4~2/7.

 またの日といふはあらずもきさらぎは塩ふるほどの光を撒きて(春日井建) 
 s-ホトケノザ20170205

 草焼きし跡のゆゑもなき静かさやその灰黒く土かたくして(佐藤佐太郎)
 s-野焼き20170205

 きさらぎはひかりの林 みなゆきて光の創(きず)を負ひてかへれよ(雨宮雅子)
 s-立春20170205

 行き来する部屋に昨夜の豆踏めば居残る鬼がにかにか嗤ふ(仁木理子) 
 s-棘20170205

 透きとほる花の幻影夜々(よひよひ)に眠りをつつむ立春前後(尾崎左永子)
 s-蝋梅201702056

 立春きさらぎ美(は)しきひびきを持つ言葉先立てて来る春と告げたき(中野照子)
 s-花のように見える葉20170205

 屈しいる心を割ってやわらかき芽の見えはじむ大地如月(松本紀子)
 s-つばき20170205

 われの日はきさらぎ五日梅咲けど何ものか烈しく復讐しをる(前川佐美雄)
 s-梅20170205

 春立つとけふ精神のくらがりに一尾の魚を追ひつめにけり(林清和)
 s-鉢巻をしめた人面木20170205
 荷造り紐を鉢巻代わりにした人面木に見えなくもない。
 インフルエンザやらウイルス性胃腸炎が流行っているとのこと。皆さま、お大事に。
プロフィール

kantarou + 6

Author:kantarou + 6
畑や庭での作業を楽しんで、晩酌・早寝・早起きの毎日です。読書やドライブも好きです。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム