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不時 玉乎曽連有 宇能花乃 五月乎侍者 可久有 

 時ならず、玉をぞ貫(ぬ)ける、卯の花の、五月を待たば、久しくあるべみ (詠み人知らず)

 今年のタイトルは万葉集から。「まだその時期ではないのに、卯の花が咲く五月を待っていたら、とても待ち遠しくなってしまいます」の意。五月に花の実を糸に通して薬玉(くすだま)を作って、健康を祈る風習があったとのこと。薬玉は五月玉とも言われていた。

 今回は短歌は休み。以下、朱字で記載したのは、森下典子著『好日日記』からの抜粋。全編、ゆっくりと味わいながら読んだ。

  どこかへ行こうとしなくても、日本は季節をめぐっているのだ。(中略) 私たちは、季節を追い抜いて先へ進むことも、逆らって同じ季節にとどまることもできない。いつも季節とともに変化して、一瞬の光や、樹々を吹きすぎる風に心を立て直し、降りしきる雨音に身を任せて自分を癒したりしているのだ。(中略) 私たちは季節のめぐりの外ではなく、元々、その中にいる。だから、疲れたら流れの中にすべてをあずけていいのだ・・・・・。

 s-紫の花20190512
 
 5月も最終日となってしまい、慌ててブログを作製。
 昨日は、機械と一緒に歩いて操作する草刈り機で、初めて作業。乗用の草刈り機は高価だし、足腰の鍛錬のためにはと思って購入。耕作していない畑は、雑草がある程度伸びたらトラクターで耕耘していたが、雨が降るたびに土が流される、特に冬季は土埃が舞うことから、雑草を根元から数cm残して刈れる草刈り機とした。うまいこと刈れたのではあるが、結構疲れる。今回の写真は実家の周りの光景。

 花も見ずに、なんのために生きる。(中見出し)
目黒川は、一瞬、雪かと見紛う景色だった。土手の黒土が、降る花びらでどこまでも真っ白に埋まっていた。花盛りの枝は、どっさりと雪をかぶったように重たげで、幾重にも重なる枝々の下をゆっくりと人波が移動していく。見上げれば、空を埋め尽くすような花の天井。行けども行けども桜だった。橋の上から見下ろすと、川面は花びらで白く、切れ切れの花筏となって流れていく。


 s-ボタン②20190512
 ボタン。

 春になれば、至る所で草が芽吹き、いっせいに花が咲く。そんなこと、誰もが幼い頃から当たり前だと思って暮らしている。だけど、ある日、まぶしい若葉を見て、卒然として気づくのだ。私たちはものすごく不思議なことに囲まれ、それを不思議とも思わず暮らしているのだということに・・・・・。
 
 s-ボタン20190512
 ボタン。
 
 梅花薫徹三千界(ばいか、くんてつ、ざんぜんかい・禅語)         
 禅語は色々な解釈があるので、ご興味のある方はお調べ願う。

 s-ハルジオン20190512

 清流無間断(せいりゅう むかんだん・禅語)

 s-ホトケノザ群落②20190530
 家の前の畑の果樹・花樹園はホトケノザの群生地に。まるで意図的に植えたみたい。スズメ、ヒヨドリ、ムクドリ、カラスに加えてキジも来訪。

 池の上を、初夏の風が撫でるにようにサーッと渡っていった。柳の枝が大きくそよぎ、水面でさざ波がキラキラ光り、睡蓮の葉が風にめくれた。その葉の間を、親に引率されたカルガモの雛の黄色い艦隊がスイスイ泳ぐ。青鷺が飛んできて、池の中の棒杭にとまった。ウシガエルの声が「ブー、ブー」と聞こえる。命の盛んな季節だ。
 
 s-紫の花20190530

 青梅はかわいく滑稽で、なんとなくエロチックだ。ふっくら丸くて、お尻みたいに割れている。産毛に覆われ、靄って見える。手のひらにころんと載せて眺めていると、なんだか指先がムズムズしてきて、ギューッと握りしめたい衝動に駆られる・・・・。

 s-エゴ20190529
 いまはエゴの花が咲いている。
 
 ふと目を上げると、庭が明るい。いつの間にか雨があがって、庭の木立の間に、鋭い光がさしていた。水やりの後のように、木々の葉が輝いている。椿の葉は玉のように照り、ドウダンツツジや土佐水木の青葉の先で、雫が光っている。庭の飛び石に、少し水が溜まって光が反射していた。水屋に立った時、ざわざわーっと、庭の柿の葉が揺れ、水引のか細い茎がいっせいにお辞儀した。襟足を風が通り過ぎ、スーッと汗が引いた。

 s-スイレン20190530
 こちらはビオトープを目指している約24㎡の池。スイレンが順調に育っている。6株植えた。

 気持ちよく晴れた日の午後、近所に住む友人と二人で、公園の池のまわりを散歩した。民家の庭に白いタチアオイが咲き、塀を這うノウゼンカズラの蔦に、明るいオレンジ色の花が咲いていた。カルガモの子は、すっかり大きくなって、親と同じ羽の色になり、睡蓮の花の間や橋の下を、我が家の庭のように泳ぎまわっていた。一家が通った水面には泳跡が広がり、風が吹くと水草がたなびいた。

 s-金魚20190530
 金魚も50匹放流。

 翌日、小荷物を受け取りに、郵便局に行った。途中、土手の上にある古いお屋敷の庭から、萩の枝が滝のように枝垂れているのを見た。道沿いに、散りこぼれた赤紫色の小さな花々がピンクのたまりを作っていた。崖をこんもりと覆う葛(くず)の大きな葉も、風にヒラヒラとめくれ、そのたびに陰に咲いている赤紫の花穂がちらりと見えた。今の自分が、季節のめぐりのどこにいるかを明確に感じた。それはカレンダーや時計が刻む数字ではない。心の時間だ。

 s-メダカ20190530
 メダカは100匹。金魚もメダカもペットショップで買うと高い。ネットで「餌用金魚・メダカ」を入手。

 水掬月在手(みずをすくえば、つき、てにあり・禅語)

 s-メダカ②20190530
 ホテイアオイなど、水草も10種ほど揃えてみたが、割と高価。あとは自然に繁殖するのを待つことに。それなりになるには3年ほどかかるかな。

 5月にして、真夏日や猛暑日とは・・・。皆さま、ご自愛専一に願います。

水(みな)伝ふ 磯の浦みの 岩つつじ もく咲く道を またも見むかも

(みな)伝ふ 磯の浦みの 岩つつじ もく咲く道を またも見むかも(日並皇子宮舎人)

 今年のタイトルは万葉集から。水辺の岩に咲いているつつじが見えるこの道を、また見ることができるのだろうか、の意。日並皇子(ひなしみのみこ)の死を悲しんで舎人(とねり)たちが作った歌。

 今回の短歌は、5/4の日経新聞・歌壇から。

 春ですね そよ風吹いて水温み道行く人はマスクしている (多摩・田中章子)

 s-柿新葉20190502
 5/2、柿の新葉。

 「久しぶり今度飯でも」「是非、是非」とこの手の会話は実現しない (東京・菊田裕)

 s-白い花20190502
 庭先や道路脇にどんどん増えている白い花。ベツレヘムの星。

 ケンケンパの残されし輪をゆっくりと通りすがりに跳んでゆきたり (愛西・坂元二男)

 s-白い花②20190502
 同、アップ。

 日本語の意の変遷当節は第三者とは代弁者指す (阪南・岡本文子)

 s-紫の花③20190502
 こちらもどこでも見られる。以前はなかった花。温暖化のせい?

 耕運機を白鷺が追ふ春がきぬ畦道あまた軽トラ並ぶ (香南・中山昇喜)

 s-紫の花20190502

 もっと手を繋げばよかったたっぷりとしたその感触を思い出せない (京都・中尾素子)

 s-黄色の花②
 この花も庭先で増殖中。花期も長い。灯台草。

 この峡にただ一軒の父の家家を継げとも言はず逝きたり  (島根・重親利行)

 s-黄色の花20190502
 同アップ。

 乙姫に「息苦しくはないですか?」聞かれてもがく竜宮の夢 (白井・毘舎利道弘)

 s-ツツジ20190502
 見頃になった庭先のツツジ。

 犯人が名指しされてるラストから見てストーリーを推し量る昼 (東京・田中有芽子)
 
 s-トキワマンサク・白20190502
 トキワマンサクの白い花。赤い花に遅れること2週間。

 ウォーキングの老女の両手よく見れば鉄アレイ握ってゐてギョッとする (甲府・村田一広)

 s-ザクロの新葉20190502
 燃えるような赤い新葉はザクロ。

 あたらしい元号は令和に決まりけり子らにまみれてはっさく剥きおる (甲斐・富田野花)

 s-ヒメジオン20190503
 ハルジオン。

 きょう冬を終えた母からメールあり<春の帽子を買いました>とう (平塚・風花雫)

 s-カモ20190503

 夢のなか私は猫になっていた漱石先生の書斎へと入る (仙台・松原独鳳)

 s-フジ20190503

 どの人も肩、腰、膝をさすってる整形外科の春のひだまり (浜松・奥村美和)

 s-菜の花20190503

 ゆうぐれを堰きとめるうにバレッタで髪を纏めてキッチンに立つ (東京・鈴木美紀子)

 s-ウグイスかな20190504
 ウグイスの声を聞きながらの野良仕事の毎日。一度は撮ってみたいと、朝飯前に耕作放棄地の藪に出掛けた。望遠レンズ3000mmで撮影。確かにウグイスの声がする方向にレンズを向けて撮ったのだけど、カメラのモニターで見たときはモズかなと思った。帰宅してパソコンで画像を確認すると、モズに似ているが、もしかしてウグイスかも・・・と。

 母が手で洗っていたのはクリスマスの夜にお菓子を入れる靴下 (宇治・清原茂樹)

s-モズ20190503
 こちらは前日に撮影したモズ。尾の部分が切れているのが残念。

 戦後には豊かさ知らぬ子の遊び路地の先まで日の暮れるまで (横須賀・浜田節子)

 s-春爛漫20190504
 こんな光景もいいね。

 雨の降る気配は分かる ぼんやりといつ止むのかが分からず過ごす (東京・仲原佳)

 s-白い花20190504
 ハコベ。ナデシコ科ハコベ属の総称。花弁は5弁であるが、根元近くまで深く2裂するため10弁に見える。世界に約120種あり、日本には約18種ある。(Wikipediaによる)

 本人ののぼり背負いて本人を証す人あり黄砂降る日に (上尾・菅原玲子)

 s-シャクヤク②20190504
 まだ蕾の赤いシャクヤクボタンかな。
 
 もう十分悲しんだからわが友よ仕合はせになれ亡き人のため (京都・佐藤嘉彦)

 s-シャクヤク20190504
 白いボタンは満開。ボタンとシャクヤクの花はよく似ている。同じボタン科ボタン属。しかもこの2つの花の英語名は「peony」。つまり英語圏の国では区別されていない。
 見分けるポイントは「葉」。ボタンは葉にツヤがなく、大きく広がり、先が3つに分かれている。一方、シャクヤクは葉にツヤがあり、葉の先にギザギザはない。全体的に丸みもあるとのこと。(Wikipediaより)

 連日好天、しかも庭先も里山も花、花、花・・・。昨日は朝飯前にウグイスを狙って徘徊、その後、畑や畦道の雑草刈り。午後は実家の物置の整理。そんなことをしている中、同級生が自宅敷地内の山野草を持って来てくれたり、近所に住む別の同級生がぶらりとやってきて、物置から出た大量のゴミ出しについてアドバイスしてくれたり。

 ではまた。皆さま、お健やかにお過ごし願います。 
プロフィール

kantarou + 6

Author:kantarou + 6
畑や庭での作業を楽しんで、晩酌・早寝・早起きの毎日です。読書やドライブも好きです。

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