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幽闃(ゆうげき)のあなた、遼遠(りょうえん)のかしこへ

「幽闃(ゆうげき)」は寂しく静かなこと。「あなた」は自分や相手から遠いところ。遼遠(りょうえん)ははるかに遠いこと。「かなた」も遠くはなれた方。(今年のタイトルは漱石・『草枕』の難解熟語。)

 前回までテキストにしていた『わが愛する歌人」(第一集~第四集・有斐閣新書)は終了。今回のテキストは『角川現代短歌集成 3 自然詠』。

 じゅっぽんのゆびを広げて指の間に五月の風を入れております (上野春子『虹の食べ方』)

 s-ピンクの花②20180531
 ヒルザキツキミソウ。

 時間ひらたく大皿の縁にもりあがり今しあふれん五月の朝 (糸川雅子『組曲』)

 s-ピンクの花20180531
 ヒルザキツキミソウ。

 わが息子のにきびのやうな力にて五月の山は動きゐるなり (藤岡成子『真如の月』)

 s-朝日が当たる20180531
 コニファー。
 
 鯉のぼりほうとふくらみくたと降るこの緩慢なる力見よとぞ(川野里子『五月の王』)
 s-新芽20180531
 コニファー。

 ふろばより走り出て来し二童子の二つちんぽこ端午の節句 (佐佐木幸綱『金色の獅子』)

 s-朝顔20180531
 コヒルガオかな?

 うす赤き茎匂ひたち菖蒲湯にをのこ子ひとり浄められゆく (小宮山久子『夕稜』)

 s-紫の花20180601
 キキョウソウ。

 鯉幟蛍光塗料あざけらく或る夜垂直の死後硬直(リゴル・モルチス) (山城一成『葉隠様式』)
 
 s-黄色の花②20180531
 カタバミ。 

 五月六日立夏のゆうべ緑なる草蜉蝣(かげろう)は机に来をり (宮柊二『獨石馬』)

 s-紫の花②20180531
 マツバウンラン。

 母の日にプレゼントされし傘翳(かざ)せば雨音は娘のささやきに似る (村田不二江『二人しづか』)

 s-黄色の花20180531
 タンポポ。

 傘雨忌の青葉のあめは眼鏡屋のめがねを濡らすことなく過ぎぬ (小島ゆかり『獅子座流星群』)
 *「傘雨忌」は作家・劇作家・俳人の久保田万太郎の忌日。5月6日。「万太郎忌」とも。

 s-防火用水池
 工場の防火用水池。朝と昼、鯉に餌を与えるのが楽しみ。まず池の縁のコンクリートを叩くと十数匹の鯉が私の方へ寄ってくる。餌を投げ入れるとピラニアが獲物に襲い掛かるような勢いで競い合って食べる。

 寂しさを身の重りとなし衣替へぬ水無月あらあらと山きほひ立つ (佐藤美知子『白珠』)

 s-なにこれ2010531

 六月のもの思(も)うも憂き雨の日は胸のあたりに古墳が眠る (渡辺松男『寒気氾濫』)

 s-はな20180531

 ピンはずしとびたたむとする青き蝶みなづき若葉の光の大地 (木造美智子『遠き舟唄』)

 s-ツツジ20180531
 サツキ(大盃)

 水無月という六月の空晴れてランプは納屋に麦は畑に (岡部桂一郎『一点鐘』) 

 s-ツツジ②20180531
 サツキ(大盃)

 みづがねのひかりの潮にみなぎらひ爆撃機(ステレス)見えざる空の水無月 (島田修三『東洋の秋』)
*「みづがね」は水銀のこと。
 
 s-シロツメクサ20180531
 シロツメグサ。

 (よし)と言ひ葦(あし)と呼ばれて湖岸の水無月直ぐ雨期に入りゆく (安永路子『褐色界』)

 s-キク20180531
 タイカンマツバギク。
 
 今回の写真は全て還太郎が勤務する工場で撮った(5/31、6/1)。植木もたくさんあるが、数万平米の敷地なので除草が行き届かないのが幸いし、あちこちに野草が折々の花を咲かせる。
 天気予報では来週梅雨入りかと。皆さま、ご自愛専一に。

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還太郎+7

Author:還太郎+7
畑や庭での作業を楽しんで、晩酌・早寝・早起きの毎日です。読書やドライブも好きです。

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