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隨縁放曠(ずいえんほうこう)


「隨縁放曠」は何事も縁にまかせて自由に振舞い、物事にこだわらないこと。(今年のタイトルは漱石『草枕』の難解熟語)

 今回の短歌も『昭和万葉集秀歌 【三】 四季・自然』(講談社現代新書・上田三四二 編、昭和60年1月刊)から。作者名の後の数字は昭和何年の、或いは何年何月の発表かを示す。
 
 悲しみを窺(うかが)ふごとも青銅色(せいどう)のかなぶん一つ夜半に来てをり (宮柊二・23)
 
 s-1オクラ20180907
 オクラ。野菜の花の中で一番きれいだと思う。

 神のおそれひたにおもひつ葉ごもりにせみしぐれせる日ざかりをゆく (三島由紀夫・17.12)

 s-2ニラの花20180907
 ニラとセセリチョウ。 (S先輩からご教示あり、以下の青字も同様。)

 忘れゐしものの心地に佇ちて聴く夕日の丘のかなかなの声 (太田青丘・25)

 s-3キアゲハ20180907
 モミジアオイとキアゲハ。

 日照雨しばしば草に降りしかば今日の日暮のかなかなきこゆ (植木正三・31)

 s-4タイカンマツバギク20180907
 タイカンマツバギク(耐寒松葉菊)。

 那須野路は秋近みかも煙草の葉摘まれて畑のあらはになりぬ (蓮実彊・24.10)
 
 s-5フランスギク20180907
 フランスギクかな?

 月冴ゆるこよひは雲のゆきかひのはや秋づくと夫(つま)がいふかも (北見志保子・25)

 s-6酔芙蓉①201809071116
 スイフヨウ(酔芙蓉)、11時13分。夕方に赤みを帯びてくるから「醉い」芙蓉。還太郎と同種。

 川に沿ひ山へちらばる町の灯をぬらし滲(にじ)ましふる小夜(さよ)しぐれ (川合玉堂・21.1)
 *「小夜しぐれ」=夜に降る時雨。

 s-7酔芙蓉②201809071238
 スイフヨウ、12時36分。

 あらざらむのちを思ふといふならね落葉の上に落葉つもりぬ (大井広・27) 
 *「あらざらむのち」=死後。

 s-8酔芙蓉201809071519
 スイフヨウ、15時19分。
 
炉の端(はた)にこほろぎ一つわが家にすぎたるものの如く鳴き澄む (木島冷明・38)

 s-9ダリア20180907
 ダリア。 ヒャクニチソウ。

 二見の浦朝靄(あさもや)遠く晴れそめて神代のままの天つ日のぼる (井上哲次郎・18.12)
 
 s-10咲き残りのダリアの花に20180907
 キアゲハ。

 あかつきのまだ暗きなかを目覚めゐぬこの世の鳥は地(つち)の底に啼く (前川佐美雄・22)

 s-11咲き残りのダリアの花に②20180907
 セセリチョウ。

 沿いてゆくゆふあかり田にそそぎ入る水はしづかに萍(うきくさ)ながす (山本友一・28)

 s-12ケイトウ20180907
 ケイトウ。

 たましひをふかく吸ひ込む夕暮やはなだの色ぞたゆたひにける (尾山篤二郎・36)
 *「はなだの色」=うすい藍色。
 
 s-13黄色の花20180907
 カタバミ(アカカタバミとも)。

 椎の葉にながき一連の風ふきてきこゆる時に心は憩ふ (佐藤佐太郎・27)
 
 s-14黄色の花②20180907
 カタバミ。

 わが踏める地平の果てに沈む日を信濃より来てなつかしみ見る (窪田空穂・26)

 s-15ツユクサ20180907
 ツユクサ。

 うつしみに何の矜持(きょうぢ)ぞあかあかと蠍座は西に尾をしづめゆく (山中智恵子・32)
 *「矜持」=誇り。

 9月8日の午後から土浦・上野へ2泊3日の小旅行。友人たちと夜の飲み会2回、昼食会1回。10日昼にいわきへ戻った。以下の写真は土浦市で撮ったもの。

 s-レンコン田20180909
 収獲が始まったレンコン田。軽トラが何台も見える。霞ヶ浦の向こうは土浦市街。

 なく鳥は御堂へだてしおく山の杉の木間(このま)にあつまるらしも (岡麓・32)
 
 s-紫の花20180908
 ツルマメかな?

 槌音にはたとやみたる蟋蟀(こほろぎ)のまた鳴きつぐを待てばひそけし (塚原嘉重・32)
 
 s-ミゾハギ20180908
 ミソハギ。

 秋刀魚の詩(うた)子にきかせつつわが家の青き蜜柑の酸(す)をしたたらす (番場美津子・32.10)
 *「秋刀魚の詩」=佐藤春夫の「秋刀魚の歌」。

 s-ヌマトラノオ20180909
 ヌマトラノオ。

 いま読んでいる本はドナルド・キーン著・金関寿夫訳『百代の過客』上巻(朝日選書・1984年7月刊)。実は1988年刊の『続・百代の過客』上下2冊を同年に買って読んでいる。読み終えて「続・・・」であることに気づいたが、それから30年、「続・・・」でない方も読みたいと時々は思い出したりしていたが、先週Amazonで購入。
 『百代の過客』では僧円仁の『入唐求法巡礼行記』から川路聖謨の『長崎日記』について、『続・百代の過客』では村垣淡路守範正の『遣米使日記』から永井荷風の『新帰朝者日記』について評論。

 皆さま、御機嫌よう❢

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拝啓 還太郎様

野菜の花も個性的で味わいが有りそれぞれ美しい面持ちを咲かせきっていて素晴らしいですね。
私は発表会も無事終わり次回のレッスンから楽聖ベートーヴェンです。大好きなそして尊敬する楽聖の曲。一音一音心を込めて奏でたい。

還太郎様いわきでの暮らしは如何でしょうか?空気もすっかり秋を感じます。どうぞお体ご自愛ください。

ではまた!

毎日のジム通い?

すたあ様

 コメント、ありがとうございます。
 いわきでの生活ですが、天気がいい日は農作業や家の周囲の藪の伐採・片付けに取り組んでいますので、腹囲は↓、肩や足の筋肉は↑。
お金のかからないジムに通っているようなもので、快適です。
 そのうえ野菜も穫れます!

還太郎。

花食の典

ニラの花を見ては、ニラはうまい!
と思い、
オクラの花を見ては、オクラは花まで食べられる!
と思う、いやしんぼ、です。

先日、千葉の片側2車線の幹線道路を走っていたら、縁石のところに花をつけたニラがずっと並んで続いていました。
田舎でも田んぼの畔の近くなどあちこちで見ますので、雑草のようにたくましいのにどうしてあたり一面ニラ、ニラ、ニラにならないのだろうと。。。
もちろん今の時期になると、道路わきのニラは固くてだめですが。。。

今度、美味しそうなアケビの写真なども撮ってください。
アケビは皮も美味しくいただけます(2度ほど味噌炒め風に調理してみました。)

オクラをどっさり入れたニューオリンズのガンボを作ってみようと思い、畑で作り始めましたが、数年経ってもまだ試していません。
ニューオリンズで、ガンボの素は買ってきたのですが。。。あれから18年、まだ使えるかな。
オクラの茎は2メートルほどになりましたが、先日の台風で倒されました。もっとももうお役御免の時期ではありますが。

今年はトンボの数が少し増えたような。
山学校では10月1日にセミが鳴いていました!
暑いからねえ。

還太郎氏は相当スリムになったようで、あと30年は畑仕事できますね。
こちらは非力ですが、それなりに頑張ります。
来週は煙突掃除。いよいよストーブの季節が近づき、釜じいの心は静かに燃え上がりつつあります。

釜じい
大友野八釜子

ショットバー

窯じい、或いは大友野八釜子、或いはピッキ殿

 いわきでも春日部でも坂東でも常総でも、至る所で沿道にニラを見かけます。これは近年の現象では。あとは涼しくなってからの蚊の元気なこと。今年の夏は暑すぎて蚊もおとなしく蚊取り線香が売れなかったと聞きましたが、9月の中旬以降から家の裏の藪の伐採や畑仕事のときは、腰に蚊取り線香をぶら下げています。
 来週煙突掃除にいらっしゃるとのこと。某駅近くのショットバーにご案内しますので、ご都合をご連絡願います。

 還太郎 盃
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kantarou+5

Author:kantarou+5
週末の近郊里山徘徊を楽しみつつ、足腰の衰えを防止しています。読書やドライブも好きです。

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