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寸縑(すんけん)

 「寸縑」。「縑」は目をこまかく固く織った絹布。訓読みでは「かとり」。固織りの約。わずかな幅の画布ということかな。『草枕』の中では、前号で紹介した「尺素」と合わせて「尺素を染めず、寸縑を塗るらざるも、われは第一流の大画工である。」と使われている。(今年のタイトルは漱石『草枕』の難解熟語。)

 今回も『昭和万葉集秀歌 【三】 四季・自然』(講談社現代新書・上田三四二編、昭和60年1月刊)から。作者名の後の数字は昭和何年の、或いは何年何月の発表かを示す。

 秋ながらうちつけに日の照らすなか山の蜻蛉(あきつ)は人を怖れず (田谷鋭・53)
 *「うちつけに」=突然に。

 s-サフラン20181002
 イヌサフラン?

 うちけぶる銀河の位置は移りたり大地傾きてゆくけはひあり (服部忠志・22)

 s-発芽したタマネギ20181007 (1)
 発芽したタマネギ。縫い針ほどの背丈。約3,000粒を蒔いた。

 塩田のむかうに見えぬ海ありてマストの赤き旗ひるがへる (坂本孫一・36.8)

 s-柿20181007
 渋柿。
 
 思ひ切り枝はらわれしせんだんの幹黒くして秋の雨ふる (森島康与・50.11)

 s-ピーマン20181007
 ピーマン。

 雁一列(ひとつら)真上の空に近づけり荒くして徹る声きこえつつ (川田順・10)

 s-トウガラシ20181007
 トウガラシ。

 首垂れて草食み移る緬羊の日のあたる方にいつか群れゆく (島田幸造・33.11)

 s-シュンギク20181007
 シュンギク。稚苗を定植するのだが、活着率は非常に高く、虫もつかない。

 桑の木の踝(くるぶし)は祈りの列に似てわが行く赭(あか)き道に続けり (金井秋彦・53)
 
 s-シソ20181007
 シソの実。

 根源のごとく謐(しづ)けき月の出に太樹(ふとき)の黐(もち)はくらくかがやく (加藤知多雄・48.8)

 *「黐」=モチノキ科モチノキ属の常緑高木。葉がクチクラ層と呼ばれるワックス層に覆われていることから塩害に強い。暖かい地方の海辺に自生する。
 
 s-コスモス20181007
 コスモスとサツマイモの葉。

 静かなる雲の流れと思へるに木の間を下る霧は速しも (岡井弘・8.7)

 s-オクラ20181007
 オクラ。

 信濃川の川原にみれば弥彦山は孤(ひと)つ山かも天そそり立つ (小泉苳三・8)
 *「弥彦山」=越後平野の日本海沿いに連なり、弥彦山塊と呼ばれる山並みの主峰。標高634m(スカイツリーと同じ高さ ! )。標高はあまり高くないが、北に位置する多宝山との双耳峰で秀麗な山容で知られる。

 s-カボチャ ダークホース20181007
 カボチャ(品種名はダークホース、味噌汁に入れてもおいしい)。カボチャの下敷きになっている白いプラスチックの成型品は「座布団」、「台座」、「フルーツ枕」とか言われる。太陽光を下部から反射させカボチャの底部着色不良を防止。また、土・水からの病害防止効果もあるとか。

 しぬ竹の庭べに座り日のうつり冬めくとのみ我はおもはむ (室生犀星・3.2)

 s-生垣20181007
 アオキの生け垣の剪定。電動バリカンが活躍。右手奥は生垣ではなくブロック塀。手前の赤い植物はシソ。あとは全てサツマイモ(4種)。

 月明き河を渡りてみちのくのあがたにさびし行く雁の声 (山田四郎・11.1)
 s-メマツヨイグサかな20181009
 ここから5葉は海岸近くで。メマツヨイグサ。(7時26分に撮ったのだが、待宵草?) コマツヨイグサ。S先輩から御教示あり。青字は同様。

 遠空に山かさなれるあたりまで静かさつづく峠くだりをり (村田利明・50)

 s-なにかな20181009
 クコ。 

 突風は中天に最も烈しきか雁の列の乱れなかなか復(かへ)らず (田中譲・43.11)
 
 s-ダンドボロギクかな20181009
 アレチノギクかな。アキノノゲシ。

 (はり)のごとく光は水に透りゆく渓ふかく秋もをはらむとして (岩上とわ子・31)

 s-セイタカアワダチソウ20181009
 セイタカアワダチソウ。

 乾反(ひぞ)りたる柿の落葉のあるものは陶器のごとき光沢をもつ (杜沢光一郎・51)

 s-紫の花20181009
 調査中。タイカンマツバギク。

 ほのかなる 硫黄のかをり 吹きかよへ 芳が平の 秋風のうち (三好達治・9) 

 s-怖い訪問者20181008
 怖い来訪者。

 まさびしき空間をくだりぎんなんの鬱金(うこん)の落葉地に吸はれゆく (伊藤麟・46)

 s-怖い訪問者②20181009
 続・怖い来訪者

 松風のおと聞くときはいにしへの聖(ひじり)のごとく我は寂しむ (斎藤茂吉・25)  

 s-ショウガ 龍馬20181009
 ショウガ。品種名は「龍馬」。中央下部が種芋で、これで一株分。

 満月を阻(はば)む地球の冥(くら)き影巨(おお)いなるかも宙に泛(うか)びて (児玉和子・47)

 s-パープルスイートロード20181009
 サツマイモ。品種名は「パープル スイート ロード」。水洗い直後はこんなに鮮やかな色。まだ本格的な収穫は始めていないが、まずまずの出来のようで一安心。

 道の辺の高萱に鳴く馬追は昨日(きぞ)の夕べも此処に鳴きゐし (上田三四二・42)

 s-コスモス20181009
 もう一度コスモス。

 畑仕事や庭木の剪定、裏ヤブの伐採で日々暮らしているが、大げさに言えば地球の自転に合わせた生活であり、季節の移り変わりを肌身で感じる。心地よい。
 昨日は好天。急を要する農作業もないので、母畑温泉・八幡屋の昼食・温泉付きコース。片道70km程度のドライブ。日帰りコースのお客さんはは3、4組のようで、屋内・露天風呂、麦飯石サウナはほぼ専有状態。平日に使うお金のパフォーマンスは週末の何倍かな? 往復ともなるべく高速道路は使わないようにして、田畑の見学。稲刈りが例年より遅くなっているような気がする。だが、夕陽に輝く稻田もよかった。
 それで終わればいいおじさんなのだが、帰宅して18時から旧知の「おじさんたち」と飲み会。まあ、十分盛り上がったけど20時半帰宅。自分も含めて「おじさん」達は『2時間飲んだら帰って寝たい症候群』では?
 
 皆さま、この季節をお楽しみ願います。  

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還太郎様

お元気でお過ごしでしょうか。
いつも楽しい記事を有難うございます。近頃はサツマイモの収穫でしょうか?お身体を大切になさって下さい。ではまた!

そうだったのか……

9月24日号(でいいのかな)の短歌に「寒蝉」とか「秋蝉」が出てきましたが、昨日、10月22日、午前10時頃、南東北の山学校でツクツクボウシが鳴き出しました。
別に驚くほどのことではないってことのようですね。こうして短歌に詠まれているということは。知らなかった……子どもの頃の記憶にはないですね。忘れただけかな。

それにしても、なぜか秋を詠む短歌はいいですねえ。

今日はトンボが西日を浴びて光ってたくさん飛んでいました。

夜空を月があかあかと渡りゆくのも見ました。

穫れ過ぎ‼︎

すたあ様

そうなんです。連日サツマイモの収穫、出荷等で忙しくしています。
その詳細は近日中にブログで紹介します。穫れ過ぎに加えて売れ行き不振なので、大きすぎるもの、変な形のものを、義母がデイ・ケアでお世話になっている施設に数10kg寄贈しました。
斯くなる上は、芋焼酎の生産に踏み出すしかないのかも?

還太郎

酒はしづかに飲むべかりけり

ビッキさん

トンボに加えてモズやヒヨドリが飛び交う畑で野良仕事をしていると、季節の移り変わりを肌身で感じますね。いい季節です。

秋はしみじみとして何でも味わい深いですね。今日は都内で会食。
「白玉の 歯にしみとほる 秋の夜の 酒はしづかに 飲むべかりけり」。
5人で飲むので、静かには難しいかな?

還太郎
プロフィール

還太郎+7

Author:還太郎+7
畑や庭での作業を楽しんで、晩酌・早寝・早起きの毎日です。読書やドライブも好きです。

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