FC2ブログ

庭草尓 村雨落而 蟋蟀之 鳴音聞者 秋付尓家里 (作者不明)

 庭草に村雨降りてこほろぎの鳴く声聞けば秋づきにけり

 今年のタイトルは万葉集から。「庭の草に村雨が降って、こほろぎの鳴く声を聞くと、秋の訪れを感じます」の意。
 
 今回の短歌は、『現代短歌集成』(角川学芸出版・2009年11月刊)の第3巻「自然詠」の中の「故郷」から。作者名のあとの数字は西暦の下2桁で、発表年を示す。

 ふるさとのつがの根本にたまりたる落葉の下に帰ろうべしや (山崎方代・55)

 s-紫の花②20190923
 今朝も朝露しとどの農道散歩。キツネノマゴ。

 古国に築地崩れてのこれるをわれはひそけきをとめにてゆく (清原令子・57)

 s-紫の花20190923
 ヨメナ・・・、 カントウヨメナ。以下、朱字はS先輩からのご教示。

 帰りきてこころにぞ沁む『ふるさとは遠きにありておもふもの』とか (筏井嘉一・65)

 s-黄色の花②20190923
 季節外れの花をつけているけどナズナに見える。 イヌガラシ。

 石臼のずれてかさなりゐし不安よみがへりつつ遠きふるさと (大西民子・66)

 s-黄色の花20190923
 同上。

 故里に憑かれしわれと人嗤(わら)へ郷土は恋し亡き親のごと (窪田空穂・67)

 s-ヤブマメ20190923
 ヤブマメ。

 ものみなの青きふるさと老いてなほ親いまゆゑかなしふるさと (岡野弘彦・72)

 s-ヤブツルアズキかな20190223
 ヤブツルアズキ。 

 ふるさとの檜山の闇の匂ふ夜ぞ身の疼くほど恋ほしきちちはは (岡野弘彦・78)

 s-なにかな20190923
 調査中。 ヒナタイノコズチ。

 ここに 生命果ててもいいと思う 故郷の海の青さだ。 (井伊文子・80)

 s-チカラシバ20190923
 チカラシバ。

 ふるさとの信濃を遠み秋草の竜胆の花は摘むによしなし (若山喜志子・81) 

 s-センニンソウ20190923
 センニンソウ。

 あしひきの山又山のふるさとの問答無用の秋の日没 (狩野一男・87)
 
 s-ケツユクサの後ろ姿20190923
 ケツユクサの後ろ姿。

 柿の木の向こうの山は澄みに澄み故郷信濃の空につながる (堀江玲子・87)
 
 s-キク科②20190923
 ヒメジョオン。

 来し方を思ひて独り故郷の人住まぬ家に囲炉裏火を焚く (北原由夫・90)

 s-キク科20190923
 調査中。 ヒメムカシヨモギ。

 生まれきてひめかたつむり角にふる露のひかりのあをき故郷 (小池光・95)

 s-キクイモ20190923
 キクイモ。

 生地こそ聖地なるとの講演に古里遠き潮鳴り聞こゆ (高尾由己・96)

 s-イネ科②20190923
 セイバンモロコシかな

 席ゆづらんと青年が立ちて微笑せりわれは故郷に畑打つ母か (山本かね子)

 s-イヌタデ20190923
 ハナタデかな。 サクラタデ。

 (しゅ)は土に落ちて育ちしそのところ杳(とほ)き記憶を故郷という (岡部桂一郎・02)

 s-アレチウリ20190923
 アレチウリ。

 s-img001 (3)

 吉川英治の『忘れ残りの記』を読んだ。裏表紙の惹句は次の通り。

 厳父の家業失敗により、著者は11歳で実社会に抛り出された。以来、印章店の小僧、印刷工、給仕、小間物の行商、港の船具工など幾多の職業を経験し、浮世の辛酸をなめ尽す。幼いながら一家の大黒柱としての自覚、また逆境に芽生える思慕の情、隆盛期の横浜が著者に投げかけた強い色彩----その波乱に富んだ少年期を回想した四半自叙伝であり、吉川文学の原点でもある。

 この本は『吉川英治歴史時代文庫』(講談社刊・全80巻・補巻5、計85巻)の中の一冊。
 
 朝晩はめっきり涼しくなりました。夏の疲れが出る頃です。皆さま、ご自愛願います。 

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

kantarou + 6

Author:kantarou + 6
畑や庭での作業を楽しんで、晩酌・早寝・早起きの毎日です。読書やドライブも好きです。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム