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十月 鍾礼乃雨丹 沾乍哉 君之行疑 宿可借疑 (作者不明)

 十月(かむなづき) しぐれの雨に 濡れつつか 君が行くらむ 宿か借(か)るるらむ

 今年のタイトルは万葉集。「十月のしぐれの雨に濡れながらあなたは旅をしているのでしょうか。宿を借りているのでしょうか」の意。

 今回の短歌は、『現代短歌集成』(角川学芸出版・2009年11月刊)から。作者名のあとの数字は西暦の下2桁で、作品の発表年を示す。

 草むらに落ちゆく秋の夜の月はこおろぎの顔にしばしば照りにき (小西久二郎・56)

 s-マツムシソウ20190927
 松虫草(マツムシソウ)。名前は、マツムシ(スズムシ)が鳴く頃に咲くからという説がある。
 
 なお、今回の写真は全て9月下旬、箱根の山道で撮ったもの。芦ノ湖から箱根湯本まで、水平移動距離14km。後半はバテバテ・・・。下り坂がきつかった。

 石垣に沿ひてゆくときこほろぎのかすかなる声石より聞こゆ (下村とし・76)

 s-ヒヨドリバナ2019027
 鵯花(ヒヨドリバナ)。こちらはヒヨドリが鳴く頃に咲くからとされる。

 つねに何処かに火の匂ひするこの星に水打つごときこほろぎの声 (斎藤史・03) 

 s-イタドリ20190927
 虎杖(イタドリ)。中国では、若い茎の紅紫斑を虎の皮の模様にたとえ、虎杖という。世界の侵略的外来種ワースト100選定種。

 夜の底を流るる刻(とき)の河ありてこの夜鈴虫の声澄みわたる (大下一真・96)

 s-ミゾソバ20190927
 溝蕎麦(ミゾソバ)。農業用水路脇などに自生しており、花の見た目が蕎麦に似ているから。還太郎の朝の農道散歩で、いま最も目立っている花。

 夜の籠にまなこ凝らせば一心に薄翅(うすば)ひろげて鳴けり鈴虫 (来嶋靖生・03)

 s-アケボノソウ20190927
 曙草(アケボノソウ)。花名は花冠の斑点を夜明けの星空に見立てたことに由来する。老眼鏡を掛けないとただの小さい白い花だが、掛けて見てびっくり。

 ひぐらしの昇りつめたる声とだえあれはとだえし声のまぼろし (平井弘・76)

 s-ホトトギス20190927
 杜鵑(ホトトギス)。鳥類の杜鵑が「霊鳥」とされていたことに因んで、花のホトトギスもまた格調高い花として茶花や生け花に古くから用いられてきたとのこと。

 ひとの世に混り来てなほうつくしき無紋の蝶が路地に入りゆく (安永蕗子・77)

 s-ツリガネニンジン20190927
 釣鐘人参(ツリガネンジン)。キキョウ科ツリガネニンジン属。花名はその形から。

 今回から植物名を漢字表記とした。名前の由来が分かる場合が多いから。読者の皆様へのサービスではなく、なかなか植物名を覚えない還太郎対策。

 伯母(母の姉)が93歳で逝去。10/1、2は納棺式、火葬、通夜、葬儀、納骨式。91歳の母も全てに参列したので、相当疲れた筈。そして、10/3は末の妹のところ(車で35kmほど)へ出掛けたが、同行した母は到着後すぐに草むしり開始。約2時間も。91歳、恐るべし。
 
 皆さま、ご健勝にお過ごし願います。

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田んぼの畦道に白いツユクサを発見(^^)
台風が来る前に見つけられたのが幸いでした
コオロギも鳴かない不気味なくらいの静けさが不安をかきたてます
どうか台風が来ませんようにと願うばかりです

No title

エルさま

毎度コメントをいただき有難うございます。
いわきは稲刈りは殆ど終わっていますが、そちらは如何でしょうか。
いわきでは台風15号で倒伏した稲の刈り取りに、農家の方は難儀されてました。
私はバインダー、ハーベスター、コンバインでの刈り取り経験があるので、近くで難儀している農家の方を見ると、思わず車を停めて、「手伝いましょうか」と言いたくなります。
プロフィール

還太郎+7

Author:還太郎+7
畑や庭での作業を楽しんで、晩酌・早寝・早起きの毎日です。読書やドライブも好きです。

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