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乾を施らし坤を転ず

乾を施らし坤を転ず(けんをめぐらしこんをてんず)。

 今年のタイトルは『中国故事成語辞典』(角川書店・1985年4月刊)から。「乾」は、易(えき)の卦(か)の一つで、上にあって強い・治める・始めの意。転じて、男・天・君主などの意に用いる。「坤」は、同じく易の卦の一つで、下にあり従順の意。転じて、陰・女・大地、臣下などの意に用いる。ここでは、天と地で文武を振興し、六、七十年の旧弊を一変して改革することが、天地を施転するようであること。
 因みに「乾坤一擲」(けんこんいってき)は、運命をかけて、のるかそるかの大勝負をすること。
 
 今回の短歌は『現代短歌集成』(角川学芸出版・2009年11月刊)から。作者名のあとの数字は西暦の下2桁で、発表年を示す。

 空を背に蝋梅咲けり目に見えぬ標(しめ)あるごとき花の空間 (尾崎左永子・96)

 s-ロウバイ20200124
 1/24、ビッキさんの「山学校」校庭にて。蝋梅。雫が光る。

 蝋梅の南無南無南無(なむなむなむ)と花増えて今日あたたかききさらぎの雨 (小島ゆかり・02)

 s-ロウバイ20200130
 1/30、勿来関の近くにて。蝋梅が満開。

 菜の花はあざやかにして卑しからず歩みゆるめて勤めに向ふ (常磐井猷麿・06)
 
 s-菜の花20200131
 1/31、農道散歩での一枚。

 Youtubeで約40種の野鳥を確認と紹介されていたので、2/4、群馬県館林市の県立多々良沼公園に出掛けた。片道190kmのドライブ。北関東道の茨城・栃木県境のトンネルを抜けると、遠くに薄っすらと雪を被った男体山が目に飛び込んできた。(以下の写真は全て多々良沼にて撮影。)

 雪山に登りしことなし知らぬこと生きて多かる一つに過ぎねど (窪田章一郎・83)
 
 s-男体山20200204

 朝のポストに手紙を入れる少女いて雪あたらしき今朝の連嶺 (三枝浩樹・00)

 s-谷川方面20200204
 地元の方に伺うと、「谷川方面だけど山の名前は分からない」と。

 雪山は寒さきびしく凍傷の鴉がときに落ちるとぞ聞け (塚本瑠子・05) 

 s-浅間山頂20200204
 こちらは真っ白な浅間山頂。

 多々良沼の周囲は一周5.7kmの散策路が整備されている。日当たりがよく、風もないのでジャンバーを脱いで歩き出した。

 渡り来てはぐくむ鴨よ戦はぬ誇りあやふき国の水辺に (竹村紀年子・02)

 s-鴨②20200204
 地元の方によると、「今年は異常な暖冬で、いつもなら山から下りてくる野鳥も少ない。白鳥や鴨などの渡り鳥は例年通り来ているけど」とのこと。確かに鴨類は多い。

 人恋ふる危ふさ隠しもつ妻ら冬の堤の鴨の首筋 (佐田公子・92)

 s-オナガガモ20200204
 尾長鴨。

 蒼鷺は今日三羽ゐて三方に別れゆきたり小さきみづうみ (石川不二子・96)

 s-アオサギ20200204
 アオサギ、2葉。

 水銀を含みにけりなしろとりの中なる鷺もつとも異(あや) (葛原妙子・77)

 s-アオサギ②20200204

 くくられてもぐりて獲りて喝采をあびる鵜われらといかほど異(ちが) (大塚陽子・82)
 
 s-川鵜20200204
 川鵜が沖合の浅瀬で日光浴中。羽というより鱗のような模様で若干不気味。

 定かには見えねど空の道ありてたましいのような白鳥がくる (楠田智佐美・98)

 s-小白鳥20200204
 小白鳥。

 かつて国敗れし冬も白鳥は来てゐしか数千羽湖おほひたり (大塚陽子・82)
 
 s-コブハクチョウ20200204
 瘤白鳥の若鳥かな。

 蜜欲りてけはしき快癒あかつきの夢の甍を鶺鴒ありく (塚本邦雄・79)

 s-セグロセキレイ20200204
 セグロセキレイ。

 さくらばな見てきたる眼をうすずみの死より甦(かへ)りしごとくみひらく (雨宮雅子・80)

 s-十月桜20200204
 十月桜。

 2/1のボランティア活動。キャビネット(幅90cm×高さ180cm)12個を倉庫に戻してほしいとの依頼。現地にて作業をしつつ、依頼者さんにキャビネットの使途を伺うと、何と約26,000に及ぶ植物標本とのこと。そのうち5,000ほどが水に浸かってしまったが、全国の8大学が修復作業を分担し、もうすぐ先ず福島大学に戻ってくる由。植物学を御専攻ですかと伺うと、独学との御返事。農業を営みつつ、日本植物分類学会会員・環境省希少野生動植物保存推進員・いわき市文化財保護審議会委員の由。
 奥様は、「標本よりも家の復旧を優先してほしいのですが、長年一生懸命にやってきたことですから、しょうがないですね」と。すごい人が地元にいるものだと感嘆した次第。

 2/2は大きな倉庫からの災害ゴミの搬出。前の週にも約20名で庭先に持ち出したのだが、お爺さんが大工さん、お父さんが電気工事屋さんだったとのことで、電動工具、大工道具や大量の部品に加えて昔の農機具等々もあり、14人で2回目の作業となった。顔なじみのメンバーが多く、特に分担を決めないで作業を開始しても齟齬をきたすこともなく、着々と進行して昼には終了。80歳になったとおっしゃるおばあさんが、なんと吉牛の牛丼を手配して下さった。事前にお話があれば当然お断りするのだが、「もう買ってきてしまったのだから食べてくれないと困る」とおしかりを受け、やむなく頂く。こんなことは初めて。

 先週半ばにも大雨があり、2,3の河川で氾濫に備えて避難指示が出た地域もあった。特に高齢独居の被災者がまた被災したらどういうことになるかと危惧したが、幸いにも氾濫はなく安堵。
 
 今回はここまで。海外でコロナウイルスが猖獗を極め、国内でも罹患者が出ているからでしょうか、近所のスーパーでもマスクはほぼ売り切れ状態。皆さまもお気をつけ願います。

 追伸。年末から前回までの拙ブログに関し、S先輩から植物名のアドバイスをいただきました。青字で訂正いたしましたので、ご確認していただければ幸いです。 

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還太郎+7

Author:還太郎+7
畑や庭での作業を楽しんで、晩酌・早寝・早起きの毎日です。読書やドライブも好きです。

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