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宵衣旰食

 宵衣旰食(しょういかんしょく)。天子が政務に精励すること。「宵衣」は、朝まだ明けきらない暗いうちに起きて着物を着ること。「旰」は日暮れ・遅いの意で、「旰食」は夜遅くなってから食事をとること。

 今年のタイトルは『中国故事成語辞典』(角川書店)から。今回の短歌は『現代短歌集成』(角川学芸出版)から。作者名のあとの数字は西暦の下2桁で発表年を示す。

 寂しさを身の重りとなし衣更へぬ水無月あらあらと山きほひ立つ (佐藤美知子・60)


 s-常緑山法師20200620
 常緑山法師。@還太植物園。

 泣きながら試験管振れば紫の水透明に変わる六月 (穂村弘・90) 


 s-ムシトリナデシコ20200620
 ムシトリナデシコ。ハエ?が動かない。食中植物なので虫捕りナデシコかと早合点したが、食虫植物ではないとのこと。茎の上部の葉の下に粘液を分泌する部分が帯状にあり、ここに虫が付着することがある。花の蜜を盗むだけで効果的な受粉に貢献しないアリが茎をよじ登れないようにしていると考えられている由。

 六月のもの思うも憂き雨の日は胸のあたりに古墳が眠る (渡辺松男・97)


 s-何かな②20200623
 アスティルベかな。花径5mm。還太植物園では新顔。

 つくづくと亡母に似て来ぬ紫蘇を揉み辣韭そろふる水無月の手は (栗林喜美子・01)


 s-なにかな20200620
 同アップ。

 ピンはずしとびたたむとする青き蝶みなづき若葉の光の大地 (木造美智子・02)


 s-ナツメの花20200620
 新葉をつけるのが一番遅かったナツメだが、こんな小さな花(5mmほど)を咲かせている。

 水無月のあはきゆふぐれ机(き)の上にひんやりひかるあれは爪切 (落合けい子・02)


 s-ドクダミ20200620
 ドクダミ。 

 水無月という六月の空晴れてランプは納屋に麦は畑に (岡部桂一郎・02) 


 s-シャラ20200620
 シャラ。夏椿とも。

 みづがねのひかりの潮にみなぎらひ爆撃機(ステルス)見えざる空の水無月 (島田修三・07)


 s-カラー20200620
 白いカラーが散ってしばらくしたら、今度はちょっと離れた場所に赤いカラーが。

 紫陽花は花の重みにしないつつなお瑠璃紺青の色を増しゆく (中井慶子・07) 


 s-アジサイ20200620
 アジサイ3枚。 

 あじさいの花がもの言いたげだ人間のことか神のことか (宮崎信義・07) 


 s-アジサイ②20200620
 
 おもひ濃きひとのごとくに藍の色深きあぢさゐかたはらにあり (蒔田さくら子・06)


 s-アジサイ③20200620

 夏至のひかりかすかに暗く有らしめてヘアピンは落つこころ葬らむ (河野愛子・83)


 s-ビロードモウズイカ20200623
 6/23、ビロードモウズイカは170cm超まで成長。

 時の記念日刻光りつついつの日も屍體置場(モルグ)に耳慧(さと)き屍體(したい)あれ (塚本邦雄・61)


 s-ビロードモウズイカ20200623②
 同アップ。

  百合の蕊(しべ)かすかにふるふこのあしたわれを悲しみたまふ神あり (雨宮雅子・80)


 s-ユリ20200620
 ここから2枚はご近所の畑で。ユリ。

 風はなぜその木にだけは吹いてゐる絵の奥のほそいゆりの木 (河野裕子・08)


 s-タイマッバナ20200620
 タイマツバナ。

 かがやきをまとひて歩む幼な児のつばさみえねど若葉はつなつ (雨宮雅子・76)


 s-雑草のくらし

 甲斐信江さんの絵本『雑草のくらし』(福音館)。絵本にっぽん賞、講談社出版文化賞・絵本賞受賞。1985年4月発行、2016年12月第15刷。
 甲斐さんは1930年のお生まれ。この絵本は、1979年の春から5年にわたって比叡山の麓に畑跡を借り、雑草がどんな風に繁殖するのかを観察したもの。以下はその概要。とは言っても、半分以上転記してしまった・・・。

 1年目  春になると更地だった畑跡にうっすらと緑が広がり始めた。1mmくらいの小さな芽の大群はメヒシバ。所々にエノコログサ、ホトケノザ、キュウリグサ、オオイヌノフグリ、ツメクサなども。夏、メヒシバとエノコログサが勝ち残って花を咲かせ実を結ぶ。秋、向こうの土手に生えているオオアレチノギクが盛んに種を飛ばして、あとからあとから枯れたメヒシバのすみかにやってくる。やがて続々とオオアレチノギクが芽を出してくる。カラスノエンドウ、オランダミミナグサ、ヒメジョオンも芽を出してくる。この草たちは、みんなこのまま冬を乗り越えて、大きく育っていく草のこどもたちだ。

 *絵本の1頁がA4より大きいサイズで、かつ全て左右のページで一つの絵なので、A4サイズまでしかスキャンできない私のプリンターでは本の折り目が影になってしまう。乞う、ご容赦。

 s-1年目


 2年目  春の始めに、ツクシが登場。その後、冬を乗り越えたオオアレチノギクなどが一斉に花を開かせる。やがて去年隆盛を誇ったメヒシバやエノコログサも芽を出すが、先に大きくなったオオアレチノギクなどに覆われ、日の光を奪われて、殆どが枯れてしまう。オオアレチノギクは他の草を押し分け追い越し、どんどん伸びて行く。(この光景は2年目を迎えた還太植物園の様子とよく似ている。もっとも、オオアレチノギクなどは定期的な草刈りで退治している。)
オオアレチノギクが枯れ、2年目の秋が終わる頃、一段と高く花を咲かせるのはセイタカアワダチソウ。

 
  s-2年目


 3年目  春、ツクシが広がっている。スギナが地面の下で勢力を伸ばし続けているのだ。カラスノエンドウが、小さな巻きひげを伸ばし、葉を広げて重なり合っている。やがてカラスノエンドウが一斉に立ち上がった。オオアレチノギクの枯れ枝につかまって、するすると伸びていく。隣の草に巻き付き引き寄せ、横に広がりなかせら、上から他の草たちにすっぽり覆いかぶさっていく。日の光を奪われた草たちが、いつの間にか姿を消していく。
 夏、波のようにうねるつる草の一団が、荒れ畑の草に向かって押し寄せてきた。クズやヤブカラシだ。やがて、クズやヤブカラシは草たちの上を這いまわり、ねじ伏せ、巻き付き、抑え込み、大きな葉っぱで覆いかぶさる。3年目の秋が終わる頃、去年より一段と高く花を咲かせたのはセイタカアワダチソウ。つる草の攻撃にも負けず、4倍にも5倍にも仲間を増やした。


 s-3年目


 4年目  春、カラスノエンドウに代わって、一面に花を咲かせたのはスイバの群れ。そしてイヌムギ。種子を残して死んでしまう草に代わって、種子を残した後も根っこで生き続ける草がとうとうこの荒れ畑を奪ってしまった。やがて地下茎を持つ草どうしの、一層激しい戦いが始まる。クズ、ヤブカラシがスイバやヒメジョオンを葉っぱの波に飲み込んでいく。その波を突き抜けて、セイタカアワダチソウはぐんぐん伸びる。そして畑はぼうぼうとした草むらになった。

 s-4年目

 5年目  春のある日、荒れ畑の土が掘り返さて、草がすっかり取り除かれた。すると、続々と芽を出してきたのはメヒシバ、エノコログサ。彼らは種子のまま土の中で生き続け、自分たちの出番がくる日を、じっと待っていたのだ。

 s-5年目


 今日(6/25)は雨。時間がたっぷりとれるので、長い長いブログになってしまいました。 ご笑覧くださった皆さま、いつもありがとうございます。ところで一つお願いがあります。拙ブログもアップすること336回となりました。毎回数個の拍手をいただき、老人の励みになっているのですが、残念なことにこの3ヶ月、コメントが全くないのです。
 
 そこで今回の特別企画は、今後コメントをくださった先着5名さまを、還太植物園での庭飲み会にご招待します。但し、交通費は自腹ですよ。奮ってコメント作成をお願いします。\(^o^)/
 

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ボーッと生きてんじゃねーよ😠

還太郎おじさん、なかなかコメントがいただけませんね。「庭飲み会への招待」も効果がないとは。オンライン飲み会が流行るご時世ですからね。コロナ禍が去ったら、私も「庭飲み会」に参加します。飲み物は甘酒を炭酸水で割って氷をたくさん入れてキンキンに冷やしたのが、いいです。甘酒は「飲む点滴」とか「飲む美容液」って言われているんですよ。パパにいずれ「庭飲み会」に行きたいと言ったら、速攻で同意。ただ、「パパは飲むから帰りの運転は任せる。君は甘酒だな」とのこと。
お肌の曲がり角は遥か昔に通り越したチコ(5さい)

甘酒

チコちゃん、コメントをありがとう。
還太植物園にはミントも生えています。甘酒ソーダにミントの葉を
浮かべるのもいいのでは。
世の中が落ち着いたら、是非パパといらっしゃってください。
プロフィール

還太郎+7

Author:還太郎+7
畑や庭での作業を楽しんで、晩酌・早寝・早起きの毎日です。読書やドライブも好きです。

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